公務員になるなら、最終学歴は「大卒」の方がよいですか? 高卒の方が昇進は早いでしょうか…?
公務員は必ずしも大卒である必要はなく、高校卒業と同時に働きだす方も珍しくありません。一方、大卒のブランドは就職活動において有利で、公務員でも待遇がよいといわれます。 将来のキャリアを考えた場合、早くから勤め始められる高卒と学歴がある大卒とでは、どちらが有利なのでしょうか。今回は、公務員における高卒と大卒について解説します。 ▼「公務員は安定している」って本当? 定年退職の割合や退職金の平均額を教えて!
大卒が必須の公務員職は少数
一口に公務員といっても、その職種は多岐にわたります。警察官・市役所職員・学校職員・検察官など、職種によって求められる能力や実施される試験は異なるものです。しかし、大卒でなければならない職種というものはごく一部を除いて存在しません。 採用試験に年齢制限こそあるものの、一定の能力と学力を示せるなら誰でもチャンスがあります。 ■公務員試験の「大卒程度」が指す意味 公務員になるためには各自治体や県が実施する公務員試験を突破しなければなりませんが、このとき試験区分によって「高卒程度」「大卒程度」の2つに分類されています。これは「卒業が必須」という意味ではなく、必要な学力の目安です。そのため、高卒であっても大卒程度の試験を受けられます。
高卒で公務員になるメリット
ここからは、高卒区分で公務員になった場合のメリットについて解説します。高卒公務員のメリットは、主に経済面と雇用の安定性です。人気があり、大卒公務員よりも倍率は高い傾向にあります。 ■公務員試験の難易度が低い 高卒区分の公務員試験は、大卒区分より難易度が低い傾向があります。高卒区分の試験は大卒区分より出題範囲が狭く、試験科目数も少ないです。大卒区分のような専門試験もないため、試験内容そのものは大卒と比較すると易しいといえるでしょう。 ただし、高卒区分の採用枠は大卒区分より少なく、激しい競争が予想されます。試験難易度は低いものの、採用の壁を超えるには相応の努力が必要でしょう。 ■早いうちから収入を得られる 高卒で公務員になると、大学や専門学校の入学費用といった学費が一切かかりません。そればかりか一定の収入が得られるため、進学組より社会人としてのキャリアを早期に構築できます。 例えば、家庭の経済事情で進学が難しい場合、公務員になることで家計を助けられます。公務員は各種手当やボーナスも手厚いため、若いうちから安定した収入が期待できるでしょう。