樹木希林さんに散々怒られて…「人に電話をかけるのも怖い」人見知りが、樹木さんに人間性を見抜かれて言われた「言葉」
オールドメディアのこれから
――新聞なりテレビメディアなりがいま斜陽産業になっていっているということが事実としてあると思うんですが、将来西日本新聞なり、木寺監督のような取材をする人、ジャーナリズムに携わる人はいるんでしょうか。 オールドメディアという言葉が正しいかどうか、オールドメディアって言わないでくれとある方から言われたり、新聞記者の方から怒られたこともありますが、新聞やテレビ、ミニシアターなどでいまの社会に何かを伝えていくということをしようとしている人は、新聞の部数は減っていますし、NHKはもちろん、民放を含めて、いわゆるドキュメンタリーという枠はものすごく減ってきているのが現実です。 ただ、映画はミニシアター、ドキュメンタリーが増えているような印象も受けますし、私が所属していたNHKの中でも、数は限られますけれども頑張っている方は確かにいることは間違いないんです。 そういう人たちを、いまのこの、(すべてを)合理的に考えるという社会の中でどう引き立てていくかが難しくなってきているということはあると思うんです。 でも、だからなくなっていいということにはならないと思います。映画や、テレビドキュメンタリー、新聞というものを、我々市民一人一人が支えて盛り立てていかないと、いつか社会が足をすくわれるようなことが、現実になる可能性があります。私たちがそれをいつも自分のこととして考えていくことが土壌として必要なんじゃないかと思うんです。 今回、弁護団、警察、メディアの三者を主に描いてますけれども、本当は私たちが一番の主人公というか、それをどう見るか、どう考えるかということが一番の主人公ではないかなと思っています。 今回三大紙含めて新聞社の方々が結構衝撃を受けていらっしゃって、西日本新聞がこういう検証取材をし、検証記事を書いていることを皆さんご存知なかったので、ものすごく驚かれて、こぞって映画の取材に来ていただいています。そういうところから何かいい波及効果が出ればいいなと思っています。捨てたもんじゃないよと見せていければと思っているところです。