3つの指標を提案 専門家会議が会見(全文4)2つの肝を徹底的にやる
タイムラグを解消する必要があるのでは?
BuzzFeed Japan:BuzzFeed Japanの千葉です。2点伺えればと思うんですけれども、まず1点目として、再指定の考え方のところで、もちろん総合的に判断するとあるんですが、その指標の1つに実効再生産数が含まれていました。そこの点についてなんですけれども、すでに報告の遅れなどで2週間のタイムラグがあるということが指摘され続けているんですが、その課題について今後、リアルタイムの感染動態を評価するためには、そのタイムラグを解消する必要があると思うんですけれども、ここについて何か努力等はしていく予定はあるのでしょうか。 脇田:これも今回の提言に入っているんですけども、発症から、それから報告までの時間を、なるべく短縮していく必要があるということで、よりリアルタイムに近づけていく必要があるということですけど、実効再生産数、もちろん指標の1つにはなりますけども、マル1、マル2、マル3とあって、そのほかに実効再生産数、PCR検査等の状況ということですので、もちろん参考にしていくということですね。 BuzzFeed Japan:その具体的な取り組みとしては何かこういうことに取り組んでそのタイムラグをよりなくしていくみたいなことが。 脇田:それはもちろん、迅速抗原検査というのが取り入れられましたから、もう、検査センターですぐに30分以内に結果が出るということですから。PCRはどうしても、地衛研にいっても1日は掛かりますね、翌日になりますし、それから民間の検査にいけば3~4日掛かるという状況はもう解消されます。
ICT時代にもかかわらずFAXで送っている
尾身:あと、もう1つ、今、大変重要なご指摘をいただいたんですけど、実は今、ICTの時代ですよね。それで実は今、遅れというのは、もう皆さんご承知のように、このICTの時代なのにもかかわらずFAXで書いて送ってるんですね。ここにきて国のほうも、いわゆるITを使ったHER-SYSというシステムをつくっていただいたんですよね。もしあれだったら詳しく。それでこういう、あとはG-MISというので、これは医療機関のいろんなベッドの管理とか。こういうことで私たちはやっぱりこれからも、もうITの時代ですから、こういうのを活用して、人だけじゃなくて。そういうことでも少し負担が軽くなるということで。ちょっと和田さん、少し説明。じゃああとで。HER-SYS、G-MISっていうあれが、今、国のほうも考えていただいたんで、これが早く実用化されることをわれわれも期待してます。 BuzzFeed Japan:もう1点よろしいでしょうか。治療薬の承認についてなんですけれども、5月12日の厚労省の通知のほうで、医療治験についてのデータをあとから提出する形でも承認は可という通知が出されているんですが、これ、たぶん、アビガン等の承認を前提に出されたものだと思うんですけれども、こうした治療薬に関しては、安全性と有効性、2つの視点があるとは思うんですが、通知で法的には問題ないとはなったものの、やはり有効性のデータについて十分にそろっていない状態で承認をしていいものかというのは議論の余地があると思うんですが、その点についてはいかがお考えでしょうか。 釜萢:それはアメリカの場合も同様に、エマージェンシーのときに特別に許可するという場合には、あとでしっかり再評価することになっていて、わが国においても同様な扱いになりますから、今のご懸念に対してはそれが最小限にとどまるように、一方で、緊急事態になるべく迅速に対応できるというのの、なるべくそこのバランスが取れるようなやり方だというふうに認識をしています。 日本経済新聞:では、会場外の方からのまずご質問に移りたいと思います。じゃあ、そちらのマイクからお願いいたします。