台湾、今年を代表する字は「貪」 政治家の汚職事件など反映=大手紙発表
(台北中央社)大手紙、聯合報は10日、2024年の台湾を代表する字に「貪」が選ばれたと発表した。一般投票で最も多くの票を得た。同社は、今年は政治家の汚職事件が多く明るみに出た他、社会問題となっている詐欺への嫌悪が「貪」が選出された背景にあるのではないかと説明した。 台湾を代表する字の選定は17年目。今年は57の漢字が候補に選ばれ、11月13日から12月8日までの期間で投票を行った。投票総数は計7万5926票に上り、1位の「貪」は8736票を獲得した。2位の「鬥」(闘)とは410票差だった。 聯合報の王茂臻編集長は10日の記者会見で「貪」という字について、監督の意味合いが強い漢字だとし、別の角度から考えると、政治の清廉性や人々の道徳性の向上に対する期待の表れではないかと語った。 記者会見では、パリ五輪の体操男子種目別鉄棒で銅メダルを獲得した唐嘉鴻選手が今年を代表する字を揮毫(きごう)した。 また、王氏によれば、投票期間中に台湾が野球の国際大会「プレミア12」で初優勝したこともあり、読者から「野球」を意味する中国語「棒球」のいずれかの字を候補に加えてほしいとの要望が多く寄せられたという。 (王宝児/編集:名切千絵)