ヒューマン 南野陽子「みんなに会いたいから」7月に3度目のビルボードライブ 元トップアイドルが25年でデビュー40周年「何かやりたい…お礼がしたい。お楽しみに」
1980年代、トップアイドルとして絶大な人気を誇り、今も第一線で活躍する歌手で女優、南野陽子(57)。一時封印していた歌手活動を再開し、自らプロデュースするビルボードライブ「To Love Again」も今年7月で3度目を迎える。2025年でデビュー40周年。数々の思い出を振り返りながら、スポットライトを浴びるステージへの思いを打ち明けた。(ペン・澄田垂穂、カメラ・中島信生) 【写真15枚】来年デビュー40周年、美しさは変わらない南野 高校時代に大阪でスカウトされ、兵庫・伊丹市から上京。一躍トップアイドルになった。当時は睡眠時間はほぼなく、「小さい病院に通って、点滴を打ちながらやっていました」。そんなナンノを癒やし、支えてきた曲がある。映画「愛情物語」のテーマ曲「To Love Again」。ショパンの「ノクターン(夜想曲)」を編曲したピアノ曲だ。 「生まれてから一番聴いた曲。何万回と聴いていました。子供のときから、デビューしてからも、仕事場の行き帰りのクールダウンとか、毎日毎日聴いていました」 2021年に始まり、今年7月が3回目となるビルボードでのライブ(横浜、大阪)には、思いを込めて同曲をタイトルにつけた。「自分の持ち歌を半分、残りの半分は中学校ぐらいに聴いていた曲を自分なりにアレンジして歌ったりします」。セピア色の思い出が詰まり、影響を受けてきた楽曲の中から自らプロデュース。バックバンドにはレジェンド級をそろえ、「今回のテーマは夏。セットリストは考えているところですが、想像しながらお楽しみに」。アイドル時代と変わらない愛らしい笑みを浮かべた。 来年でデビュー40周年を迎えるが、「40年といっても今もその中というか、デビュー当時のことも、昨日何を食べたかぐらいはっきり覚えていますね」。 1985年のフジテレビ系ドラマ「スケバン刑事Ⅱ 少女鉄仮面伝説」。鉄仮面が割れて現れた乙女が南野だった。「学園ものが決まったといわれて東映に行ったら、いきなり石膏で頭の型を取られたんです。ほとんど息できない状態で」と笑う。それにしても、なぜ鉄仮面だったのか? 「この子、あんまり顔に個性がないよね。インパクトをつけるため、パカッとしちゃおうか、みたいなノリでした」と伝説誕生の〝秘話〟を振り返る。 その後はドラマ、映画、レコード、写真集とヒット作を連発した。主演映画「スケバン刑事」(87年)の主題歌「楽園のDoor」から8曲連続でオリコン1位。歌番組全盛期で「毎日のように音楽番組があって、月曜の8時ぐらいになるとNHKホールから隣の渋谷公会堂にドレスの裾を持って信号をわたって向かっていました」。