ヒューマン 南野陽子「みんなに会いたいから」7月に3度目のビルボードライブ 元トップアイドルが25年でデビュー40周年「何かやりたい…お礼がしたい。お楽しみに」
中でも思い入れのあるのが、TBS系「ザ・ベストテン」(82~89年)。出演シーンを収めたブルーレイボックスが26日に発売されたばかり。ファンの間で語り草となっている88年1月3日の歌詞忘れ事件も収録されており、「歌詞が出てこなくなったら(黒柳)徹子さんが歌詞を教えてあげようと思ったのか、ADさんのジーパンのポケットから台本抜いてこっちに投げたんです。それが近くに落ちて。余計にどうしようと思って、もう歌えないみたいな」。今では懐かしい青春時代の思い出だ。
ただ、トップアイドルとしての地位を築く一方で、「女優と歌手とどっちつかずというか、なんか中途半端に感じていました」と、もどかしい思いもあった。
92年に女優に専念。それまで音楽とともに生きてきたが、歌手活動を一時封印した。「昭和が終わったときに、私の時代は終わったなって…。いっぱい歌番組もなくなって。私の歌はコンサートで歌い聞かせるような感じじゃなくて、衣装も含めてテレビで見てもらう歌だって思っていたので」
令和の時代に歌手活動を本格的に再開させたのは、コロナ禍に、ファンの人たちはどうしているのかと気に掛けたことがきっかけだった。ちょうど大御所歌手らの公演がなくなっていた時期でもあり「みんなに会いたいから、ビルボードにお願いできないかしらって」。アレンジは、かつてナンノワールドを作り上げた作編曲家の萩田光雄氏に依頼した。
ファンとの触れ合いを大切にする南野は、来年の40周年に向けても「やっぱりお祭りですよね。一緒に青春を過ごして、みんなから応援していただいた時間なので、お礼がしたい。何かやりたいと思っています。お楽しみに」。激動の芸能界の中でも、いつも前を向き、自分らしく、凛々しく歩んできたナンノ。年を重ね、さらに輝きを増すステージに注目だ。
★目標は「おばあちゃん」
アイドル時代と変わらない透明感とともに大人の落着きもあるナンノ。美を保つ方法を聞くと、「全然保ててないんで」とニッコリ。「他の女優さんはもっと節制されて、スタイルを保たれてたりとかすると思うんですけど、私はちゃんと年を取りたい。おばあちゃんになるために、おばちゃんにならないとって思っています」と、あくまで自然体を貫く。「栄養をいっぱいとって、ちゃんと寝て、笑うのが細胞の活性に一番いいので。お笑い番組をみたり、お話をしたりね」。ストレスをためないためにも、「まあいいかって」と秘訣を明かした。