【蒲郡ボート・PGⅠクイーンズC】遠藤エミ GⅠ5Vも謙虚「まだGPを意識して走れる力はついていない」
ボートレース蒲郡のプレミアムG1「第13回クイーンズクライマックス」(優勝賞金1700万円)は31日、12Rで賞金女王決定戦が行われた。 SGタイトルを持つ唯一の女子レーサー・遠藤の歴史にまた新たな1章が加わった。2017年の大村で「クイーンズクライマックス」第6回大会を制し、G1タイトルホルダーに名前を連ねたと思ったら「レディースチャンピオン」は21年、23年、そして今年と3回制覇。G15優勝は女子で単独1位となった。さらに2022年の大村ではSG「クラシック」Vの偉業を達成である。 短期間でボート界で最も偉大な女子になった遠藤が行くところ、必ず勝利がついてくる。レース後の第一声は、だからこその「ホッとしています」だった。 進入は特訓でもスタート展示でも6号艇・平山智加が動きを見せたが、マイペースの起こしから〝遠藤エミのターン〟を敢行しただけ。それより頭の中は、1号艇のトライアル最終戦で海野ゆかりの差しに屈し、完全Vを逃した悪夢を払拭しようと調整のことでいっぱいだった。 「昨日のようなミスをしないよう、しっかり調整しようと思っていた」と入念に仕上げ、予期せぬ強風で安定板がついても「今節の中で一番良かったのかな。出口の力強さがあったので、2M回ったところで」Vを確信するに至った。 来年から女子のプレミアムG1「スピードクイーンメモリアル」(2月、浜名湖)が新設される。「そりゃ女子3冠は取りたいですよ」と言うが、熱量をそこまで感じないのは「一走一走」の積み重ねで奪取が現実味を帯びるからだろう。それより「まだグランプリ(優勝)を意識して走れる力はついていないと思う」と、視線の先には男女の枠を超越したどデカい目標が横たわっている。
東スポWEB