「日本版ライドシェア」熊本でもスタート タクシー3社、金・土曜の午後4時~翌午前5時台の限定
タクシー事業者が運営主体となり、一般ドライバーが有償で利用者を運ぶ「日本版ライドシェア」が15日、熊本県内でもスタートした。タクシー運転手の不足や「移動の足」の確保に対応する。 対象地域は、熊本交通圏(熊本市、合志市、菊陽町、益城町、嘉島町)。原則として、タクシー利用者が増える金、土曜の午後4時から翌日の午前5時台に営業する。利用者は配車アプリか電話で予約。アプリの場合はキャッシュレス決済となる。電話予約の支払い方法はタクシーと同じ。 ライドシェアは原則、ドライバーの自家用車を使うが、熊本では稼働していないタクシー車両も活用。タクシーと見分けがつくよう、ライドシェアの表示を車両の前方や側面に付ける。ドライバーの2種免許は不要。 TaKuRoo(タクルー)、熊本タクシー、昭和タクシーの3社が計13台でスタートした。ドライバーは計9人。繁忙期を迎える12月には7社の計23台に広がる見通しだ。
11月15日午前、熊本市西区のタクルー本社で出発式があった。熊本市タクシー協会の小山剛司会長は「(ライドシェアを)忙しい時間への対応だけでなく、タクシーに興味を持つ人の〝体験入社〟としても活用したい」と期待した。 ドライバーになった熊本市の自営業の女性(20)は、まだ2種免許を持っていないためライドシェアを選んだ。「夜はどんな人が乗車するか分からない」と不安を口にしつつも「利用客の快適な移動のために安全運転を心がけたい」と意気込んだ。(田代智也)