【ありえない比較テスト!】同じDNAを持つ伝説の2台 VWビートルとポルシェ911 ポルシェ博士の生んだカルトカーとは?
今なら一発でYouTubeに投稿され炎上間違いなしの話だが、なにせ大企業のお坊ちゃまだから、街の人も警察官も見て見ぬふりをしつつ、この小学生が60kmで乗り回すおもちゃ自動車を暖かく見守ったというのだから、いい時代というか、なんというか・・・。 そんな幼少期の影響もあってか、フェリー ポルシェは設計者としては才覚がなく、ひたすら経営者として突き進むことになるのだが、こちらは大変才覚があったようで、フォルクスワーゲンにはロイヤリティを財源とする巨額の富が(なにもしなくとも)舞い込むようになる。そしてフェリー ポルシェにはルイーゼという姉がいるのだが、この姉はポルシェの創設メンバーの一人でもあり、同社の顧問弁護士であったアントン ピエヒと結婚し、男の子を出産する。ん? ピエヒってどっかで聞いた名前じゃん・・・。そうあのクアトロをはじめ、フォルクスワーゲンとアウディとポルシェとブガッティとベントレー(などなど)を圧巻の存在感で引っ張っていったあのピエヒは、つまりポルシェ社の顧問弁護士を父に持つ男なのであった。 さて、フォルクスワーゲン ビートルに話を戻すと、フォルクスワーゲン ビートル(kdf)をレースに使ってプロモーションを行うという計画が1938年ごろに持ち上がり、実際に試作車が作られたのだが、レースそのものが中止になってしまい、結局このレーシング ビートル(?)のような自動車は日の目を見ずに闇に葬られてしまうこととなった。 だが、それなら自分たちで高性能な自動車を作って、自分たち自らの名前を付けて出しちゃおうじゃん、という、嘘みたいだが、でもありがちな話の展開で生まれることになったのは社内開発コード356と呼ばれる自動車である。356?? そう、356である。そしてこの356も、フェリー ポルシェがシコシコと鉛筆をなめながら製図版に向かったということではなく、実際にはカール ラーベ、という設計者が主務担当者を務め、試作車が作られ実際に走り出した。 この356試作車は小さく軽いもので、3860mm全長と1670mmの全幅で、軽さは585kg(!!)しかなかった。これはフォルクスワーゲン ビートル(タイプI)と比べても全幅は若干大きいものの、180kg近く軽い、本当に理想的な大きさの高性能車であった。そしてくどいようだが、フェリー ポルシェが設計主任なのではない。 というのが僕の知っているポルシェとフォルクスワーゲンにまつわる話なのだが、ちっとも今回のGT3 RSが出てこないじゃん、と言わないでほしい。 だって・・・、フルモデルチェンジを重ね、525馬力にもなり電子制御スポイラーという飛び道具まで持った992とフォルクスワーゲン ビートルを比べてどうします?(;^ω^) そもそも992だって、格好が911に似ているだけで中身はもう全くの別物だし、前述の通り、フォルクスワーゲン ビートルだってフェリー ポルシェの設計とは言い難いんですから、一緒に走らせてビートルと992の共通点を探そうなんてのは、無茶ぶりもいいとこです。ま、ドイツ人のギャグとでも解釈すべきでしょうか・・・。 もし、なんとなく992にはビートルの残り香が感じられる、なんてインプレッションを目にしたら、それを書いた方は、ここではないどこかに幻想を見たということに違いありません。
Jan Horn
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