英中銀、金利据え置き8対1で決定-緩やかな緩和の方針表明
ベイリー氏は政策判断発表後のテレビインタビューで、着実に進む方針をあらためて表明し、サービスセクターのインフレ「高止まり」が引き続きリスクだと指摘した。
「われわれは今や、緩やかな利下げの道筋にあると思う。それは朗報で、金利は下がると思う。この点で自分は楽観的だが、もう少し証拠を確認する必要がある」とベイリー氏は述べ、インフレ率を「持続的に」2%の目標に保つため「ある種の残留性の要素が完全に取り除かれたことを確認しなければならない」と続けた。
MPCの投票結果は、予想を下回るインフレ率と英経済の回復失速を示す最近のデータが、インフレの脅威が十分に抑制されたと当局者を納得させるには至っていないことを示す。0.25ポイントの利下げを今回主張したのは、最もハト派寄りのメンバーであるディングラ委員1人だった。
量的引き締め(QT)については、バランスシートの年間圧縮規模を1000億ポンド(約19兆円)に維持することを全会一致で決定した。
これは、積極的な国債売却額が10月からの12カ月間で約130億ポンドと、現在のペースである500億ポンドから減少することを意味する。この決定も市場およびエコノミストの予想に一致した。
新ガイダンス
今回のMPC議事録では、過去数十年間で最も急激に進めた金融引き締めの巻き戻しは時間をかけて行うとの文言がガイダンスに追加された。
議事要旨によると、「重大な展開がない限り、景気抑制的な政策を緩やかに解除していくアプローチが依然として適切だ」との見解が示され、会合ごとのアプローチが望ましく、政策が「十分な期間にわたり景気抑制的」であることが必要だとの考えがあらためて強調された。
原題:BOE Vows Gradual Approach to Easing With Vote to Hold Rates (1)(抜粋)
--取材協力:Andrew Atkinson.
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Tom Rees