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値上がりしそうな投資信託を選ぶには、何をチェックすればいい?
投資信託で株の株価にあたるものが「基準価額」です。基準価額は1日1回公表され、その額は毎日変動します。そのため株と同じく投資信託も「安く買って、高く売る」ことができれば、その差が利益(値上がり益)になります。では将来、値上がりしそうな投資信託を探すには、何に着目したらいいでしょうか。 その1つが「純資産総額」です。これは投資信託が運用しているすべての資産の合計額で、通常は数十億~数百億円にもなり、その投資信託の「規模」を表します。一般に純資産総額は運用がうまくいっているときに増え、投資家が持っている投資信託の数(受益権総口数)が増えた場合も増加します。 次にチェックしたいのが「基準価額」です。基準価額は純資産総額を総口数で割り、1万口あたりの価額で表されます。したがって、基準価額が上がって、純資産総額も増えていれば、その投資信託は運用がうまくいっていることになります。逆に、純資産総額が減っていたり、純資産総額が増えていても基準価額が下がっている場合は、運用があまりうまくいっていないと考えられます。 また基準価額が一定の期間内にどれだけ上下したか、その変動率である「騰落率」にも気をつけるべきです。騰落率がプラスで高いほど、投資信託の値上がり幅が大きいことになります。 注意したいのは、騰落率の「期間」です。直近1 週間とか、1ヵ月、6ヵ月、1年間、「設定来(運用開始から現在まで)」など、さまざまな期間で示されます。投資信託では短期的な値上がり・値下がりはあまり気にせず、長い期間で見ましょう。 投資信託で得られる利益には、値上がり益のほかに、分配金があります。そこで騰落率とともにチェックしたいのが「トータルリターン」です。トータルリターンとは、一定期間内に投資で得られた総合的な収益です。現在保有している投資信託の評価金額に加えて、過去に売買した投資信託の損益額や、累計の分配金額(再投資分を含む)を含むトータルな損益金額です。 このほか、投資信託にかかるコスト、とくに信託報酬の額にも注意が必要です。信託報酬は投資信託をもっているだけでかかるコストです。単純に安ければいいわけではありませんが、いろいろな要素を勘案して、なるべく安いものを選んだほうが得策です。