55・5キロなんのアルジーヌが6年ぶり2頭目のトップハンデV/ターコイズS
<ターコイズS>◇14日=中山◇G3◇芝1600メートル◇3歳上牝◇出走16頭 トップハンデ55・5キロを背負った2番人気アルジーヌ(牝4、中内田)が直線で抜け出し、重賞初勝利を果たした。勝ち時計は1分33秒2。トップハンデの馬による勝利は、重賞に昇格した15年以降では、18年ミスパンテール以来6年ぶり2頭目となった。重量差もなんのその。母キャトルフィーユ譲りの成長力でこなした。賞金加算に成功し、来年はさらなる飛躍を誓う。 ◇ ◇ ◇ ただ1頭突き抜けた。ハンデ重賞らしく横並びの一戦となった中山の急坂で、アルジーヌの力強さが際立った。中団馬群でためた末脚を一気に繰り出す。内の他馬を差し切り、後続の追い上げも押し切った。その差は1馬身。2~7着までが0秒1差以内にひしめく混戦をきっちりと断ち切った。同馬を重賞初Vに導いた西村淳騎手は「関係者がしっかりいい状態で中山につれてきてくれた。いつでも抜け出せる感じでした。完勝でした」と振り返った。 6年ぶりのトップハンデでの勝利。鞍上は「ポテンシャルが高いですし、まだまだ奥がある馬」と評価する。重量差を能力で乗り越えた。母キャトルフィーユは5歳になって重賞ウイナーとなった。その血が流れている同馬に中内田師は「時間とともに良くなってきてくれたのは馬の成長力ですね。少しでもお母さんに近づけるようにしたいですね。来年に向けて賞金も加算できましたので」と一層期待を寄せる。さらに成長を遂げれば、来年中にG1制覇も夢ではない。今後に弾みをつけた1勝となった。【舟元祐二】 ◆アルジーヌ▽父 ロードカナロア▽母 キャトルフィーユ(ディープインパクト)▽牝4▽馬主 (株)ロードホースクラブ▽調教師 中内田充正(栗東)▽生産者 ケイアイファーム(北海道新ひだか町)▽戦績 11戦6勝▽総獲得賞金 1億4285万7000円▽馬名の由来 トランプのクラブのクイーンに描かれた絵柄の人物名