こっちのけんと「我々は充電期間が長く、長いあいだ経験してきたことがやっと花咲いた感じなんですよね」Furui Rihoの“音楽人生”に共感
こっちのけんとがパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「G-SHOCK presents THE MOMENT」(毎週金曜17:00~17:25)。さまざまなゲストをお迎えし、生まれてからこれまでの時間のなかで、人の心に刻まれている「人生が変わった瞬間(THE MOMENT)」を探ります。 2024年12月27日(金)と2025年1月3日(金)の放送では、シンガーソングライターのFurui Riho(フルイリホ)さんがゲストに登場。ここでは、2025年1月3日放送の模様をお届けします。人生の転機となった“再出発”や、楽曲「Rebirth」の制作秘話などについて語ってくれました。
Furui Rihoさんは幼少期から続けたゴスペルクワイアでの活動をルーツに、作詞・作曲のみならず、ときには編曲にも携わる北海道出身のシンガーソングライターです。2019年に初の配信シングル「Rebirth」をリリース。2022年には、ファーストアルバム『Green Light』を発表。Spotifyが2023年に躍進を期待する次世代アーティストを選ぶ「RADAR:Early Noise 2023」に選出されるなど、着実に活躍の場を広げています。2024年4月には、セカンドアルバム『Love One Another』をリリースしました。 ――この番組では、ゲストの方の人生が変わった瞬間“モーメント”を伺っていきます。Furuiさんの1つ目のモーメントは「2002年頃 ゴスペルに出会う」、2つ目のモーメント「2010年 初のソロステージ」、3つ目のモーメントは「2014年頃 カナダへ留学する」でした。 こっちのけんと:続いて、Furuiさんの4つ目のモーメントは? Furui:「2019年 再出発」です。 こっちのけんと:立ち止まった瞬間があったんですね。 Furui:私、ここまで来るのに時間がかかっておりまして、遅咲きなんです(笑)。カナダ留学を経て、「自分は何でもできる!」と思って自信を持って帰ってきたのですが、全然うまくいかなくて。当時はバイトが忙しかったり、付き合っていた人と一緒の時間を過ごしたり、音楽でプロになりたいと言いつつ、本気になれていなかったんです。 こっちのけんと:なるほど。 Furui:その後お付き合いしていた人と別れたのですが、そのときに「私には何もないな」と思っちゃったんですよね。 こっちのけんと:(そういう気持ち)わかりますよ。 Furui:音楽で何も残していないし、誰かのために生きることもできなくなったんです。当時は実家にいて、ずっと「自分は何のためにいるんだろう……」って考えていました。そのときが、今までの人生の底辺だったなと思います。人間は不思議なもので、そうなったときに、何とかして這い上がろうとするんですよ。そのときは死にたくなるぐらいつらかったのですが、何とか自分のことを好きになろうと考えていたんです。 こっちのけんと:めっちゃわかります。別に自分のことを嫌いではないんですよね。ただ、認めるとなると、なかなか認められないというか。そこで立ち止まっていたけど、2019年に再出発されたと。 Furui:やっと音楽に本気になれました。 こっちのけんと:自分で考える時間がきっかけになったんですね。このときにはもう作曲をされていたのですか? Furui:そうですね。何曲かあったのですが、リリースをしたことがなかったんです。この年に「Rebirth」という曲を、がむしゃらに作っていたのですが、「これで誰も聴いてくれなかったら終わりだ」ぐらいに思っていました(笑)。 こっちのけんと:わかる! 全部をさらけ出すみたいなところありますよね。 Furui:私も(こっちのけんとさんの)曲を聴いて、「きっと同じなんだろうな」と思っていました。 こっちのけんと:我々は充電期間が長くて、長いあいだ経験してきたことがやっと花咲いた感じなんですよね。 Furui:まさにそうですね。 こっちのけんと:しかも、そのときって花咲くなんて微塵も思っていないんですよね(笑)。 Furui:必死でしたよね。 こっちのけんと:デビューまではどういう経緯だったんですか? Furui:そこから段々と東京の音楽関係者の方に聴いてもらう機会が増えたり、リスナーの数もどんどん増えて、一歩ずつ進んでいったなかで現在に至ります。