肉も魚も野菜も「冷凍食品」に頼っています…。もっと栄養不足を心配すべきでしょうか?
食費をおさえたり調理時間を短くしたりするために、冷凍食品を活用している方もいるでしょう。冷凍食品は、冷凍庫にさえ入れていれば保存も簡単で使いやすい便利なアイテムです。 しかし、冷凍食品と聞くと栄養素や風味が気になる方もいるでしょう。今回は、冷凍食品のコストパフォーマンスや栄養、味、そして冷凍食品を扱うときの注意点などについてご紹介します。 ▼職場のランチ代節約したい!「おにぎり」だけは栄養的にNG? 節約効果も検証
冷凍食品はコスパがよい?
冷凍食品の金額は、会社や商品によって異なります。さらに、同じ料理でも冷凍か冷凍ではないかで費用が変わるケースもあるため、少しでも食費を安くおさえたい方はチェックしておきましょう。 例えば、コンビニチェーンのA社では冷凍の焼きギョーザが5個入りで税込み167円なのに対し、冷凍ではない焼きギョーザは6個入りで税込み297円です。1個あたりの金額に換算すると、冷凍焼きギョーザは33.4円、冷凍ではない焼きギョーザは49.5円になります。1個あたり16.1円の差です。 つまり、A社のケースでは通常のお惣菜よりも冷凍食品を購入したほうがコストパフォーマンスはよいといえるでしょう。
冷凍食品の栄養や味は?
なるべく栄養素を壊さずに食べるための手段としても冷凍食品は優秀です。文部科学省の「食品成分データベース」によると、にんじんに含まれるたんぱく質は、ゆでた生のにんじんとゆでた冷凍のにんじんともに0.7グラムと差がありません。 また、脂質は冷凍にんじんのほうが0.1グラム多く、炭水化物は生のにんじんが1.5グラム多い結果です。ベータカロテンは冷凍にんじんのほうが多く含まれています。 また、ほうれん草で比べてみると、ゆでた生のほうれん草はたんぱく質が2.6グラムに対し、ゆでた冷凍ほうれん草の場合は3.7グラムでした。ベータカロテンの量も冷凍ほうれん草のほうが多くなっています。 このことから、野菜を冷凍しても栄養素が大きく落ちることはなく、栄養素によってはむしろ多いことが分かりました。ただし、冷凍食品でも生の食品でも、同じ食品ばかり食べていれば栄養は偏ります。バランスよく食べることが大切です。 さらに、一般社団法人日本冷凍食品協会によると、冷凍食品は急速に食材や料理を冷凍させることで、食品組織の損傷を極力防いでいます。そのため、旬の食材のおいしさをそのまま保てるとのことです。 以上のことから、栄養素の量や味を理由に冷凍食品を避ける必要はないと考えられます。