神童の自分が、引きこもりに… 山田ルイ53世が抜け出せなかった「過剰なルーティン」の正体
引きこもりや不登校は、誰でもなりうるもの
著書『ヒキコモリ漂流記』(マガジンハウス)の刊行をきっかけに、自身の引きこもり経験について人前で話す機会が増えた山田さん。あくまでも「自分に関しては」という枕ことばをつけて話すようにしていると言います。 「引きこもりや不登校は、原因やきっかけも状況も、人それぞれ。自分の場合はこうだったけど、それが他の人にもあてはまるわけじゃありません」 ただ、一つだけ確かに感じていることがあります。それは、「引きこもりや不登校は、人生において誰でもなりうる状況である」ということです。 「学校を休みがちでちょっと心配……というタイプだけじゃなくて、明るく元気でがんばっている子にも、実は内面で抱えているものがあるんじゃないかと思います。 『うちの子は大丈夫』ではなくて、うちの子にもそういうことがあるかもしれないと、ちょっと気にかけてあげてもいいかもしれないですね。特別なことじゃなくても、気持ちを聞いてあげるとか、そういうのでいいんじゃないでしょうか」
─── 少しずつ引きこもり生活が長引くなか、何を思い、どのような生活を送っていたのか。引き続き、山田さんに当時の様子をお聞きします。(続く) (聞き手/文:笹原風花)