日本ハムドラ4・清水大暉 「最多勝」の大志を抱くビッグ右腕
【目指せ!イチロー&由伸 24年ドラフト下位指名】日本ハムのドラフト4位、前橋商(群馬)・清水大暉投手(18)が、「大投手」への道を歩む。高校入学直後の1年春に左膝半月板を損傷して手術を経験したが、完治すると最速149キロまで急成長。身長1メートル92、95キロと恵まれた体格を誇る大型右腕は、球界を代表する投手を目指す。 清水は生まれも育ちも群馬で生粋の「上州人」だが、北海道には縁があった。父・政良さん(43)が釧路公立大出身で、4年間を北の大地で過ごした。「縁は本当にあるんだなと感じる。北海道で野球をやるのは凄く楽しみ」と胸を躍らせた。 理想の投手には、今季に最多勝&最高勝率の投手2冠に輝いたチームのエース・伊藤を挙げる。「フォームのバランスが凄くいいし、投球の度胸が凄い参考になる。動画を見て左足の使い方を意識されていると思うので聞いてみたい」と目を輝かせる。さらに、趣味は伊藤と共通の釣り。伊藤は海釣り、自身は渓流釣りとジャンルは違うが「海釣りはやったことはないけど、やってみたい。一緒にできたらいいな」とグラウンド外での弟子入りも志願した。 (ケガ乗り越え/) 決して、順風満帆な高校生活ではなかった。高1の春に左膝半月板損傷で手術を経験した。地道なリハビリとトレーニングを積んだ。2年夏には前橋商としては13年ぶりとなる甲子園出場も果たした。1メートル92の長身右腕。ドラフト同期には2位指名された東海大相模(神奈川)の左腕・藤田が1メートル98、1位指名の福岡大大濠・柴田は1メートル87と同学年は長身投手がそろい「切磋琢磨(せっさたくま)しながら頑張っていきたい」と1軍の舞台を夢見る。 小6の時点で1メートル70を超えていた長身なだけに、日常生活では困ることがある。靴のサイズは30センチで、量販店にはほとんど売っておらず「基本はインターネットで買っています」と苦笑い。中学時代は教室の入り口の高さが頭とすれすれで、教室の高い位置にある時計の時間がずれれば、直すのは常に任された。そんな“ビッグ右腕”は「シーズンを通して粘り勝てる、最多勝を獲れる投手になりたい」と目標も高く掲げた。(田中 健人) 《好きな有名人は佐藤二朗!?》高校生に「好きな有名人は?」と聞くと女性タレントやアイドルを挙げる場合が多い。だが、清水の好きな有名人は俳優の佐藤二朗だ。アドリブを利かせたコミカルな演技で、視聴者のみならず共演者さえも笑わせることの多い佐藤。「自分の好きなドラマがあって、それに出ていたのが佐藤二朗さんでした」と笑う。 その作品が、テレビ東京の深夜ドラマ「勇者ヨシヒコと魔王の城」。ロールプレーイングゲームを題材にした山田孝之主演のコメディードラマで、佐藤は劇中で「仏」を演じる。「面白いのでいつも見ていて、佐藤二朗さんが凄いいいキャラクターをやっていた。(出演者は)全員面白いのでみんな好きなんですけど、特に佐藤二朗さんが好きです」と愛があふれた。 ◇清水 大暉(しみず・だいき)2006年(平18)7月17日生まれ、群馬県渋川市出身の18歳。4歳で野球を始める。前橋商では1年春に左膝負傷を経験したが、2年夏の群馬大会では抑えとして4試合に登板し、同校13年ぶりとなる夏の甲子園に出場。1メートル92、95キロ。右投げ右打ち。