100年ぶりパリ五輪は目標「金」20個…日本選手団の壮行会、手術受けた山下泰裕会長は欠席
パリ五輪に向けて日本選手団の結団式・壮行会が行われた5日、尾県貢(おがたみつぎ)選手団長は「国民の期待を勇気に変え、心一つに大会に臨む。国外開催五輪で最多メダル獲得というより高い目標を掲げていく」と語った。日本オリンピック委員会(JOC)は、海外開催で過去最多だった2004年アテネ大会での16個を上回る金メダル20個を目指している。
代々木第2体育館での結団式では、選手団の旗手を務め、いずれも金メダル候補と期待されるフェンシング女子の江村美咲(立飛ホールディングス)、ブレイキン男子の半井(なからい)重幸(ダンサー名SHIGEKIX、第一生命保険)が引き締まった表情で団旗を受け取った。
その後、東京体育館で行われた壮行会には地元の小中学生やファンら総勢約6000人が参加。柔道男子66キロ級で連覇を目指す阿部一二三(パーク24)は「たくさんの声援をもらってすごく力になった。挑戦者の気持ちを忘れずにしっかり臨みたい」と語った。
東京五輪競泳男子200メートルバタフライ銀メダルの本多灯(イトマン東進)は「最高のパフォーマンスをして恩返しがしたい」と話し、レスリング女子53キロ級の藤波朱理(日体大)は「たくさんの応援をもらい、すごく胸が熱くなった。金メダルを取って(試合を)見てくれた人の心を動かせるようなレスリングがしたい」と語った。
パリ五輪は100年ぶり3度目の開催。7月26日に開幕後、8月11日まで32競技329種目が行われる。JOCが伝統的に置いてきた主将は選手の負担軽減のため廃止された。
JOCの山下泰裕会長は、昨年10月に頸椎(けいつい)損傷で手術を受けてリハビリ中のため、結団式と壮行会を欠席した。