【マーガリン業界動向】家庭用はコスパに優れる大容量タイプが伸長
〈業務用はカカオ豆高騰の対応製品が多数、代替品や風味補強製品の提案が行われる〉
業務用加工油脂の動向は、国内人流の増加と、インバウンドの活況を背景に、外食や土産菓子の分野が好調に推移した。また価格改定についても浸透しつつあるようだ。 一方、人件費やエネルギー費、物流費の上昇に加え、円安基調により、コストアップ要因は増加していることから、さらなる値上げを実施・検討しているメーカーが多い。また、ダウンサイジングや買い控えの傾向も続いている。 国産・海外産ともにバターが高騰したが、コンパウンドマーガリンや汎用マーガリンへのシフトはあまり起こらなかったもようだ。 主に不作を要因に、カカオ豆やコーヒー豆が高騰する中、特にカカオ豆の高騰に対応する製品の提案が各社で多く見られた。 例えば、チョコレート風味の添加材や、カカオバター代替脂、ピュアチョコレートのようなクオリティーと訴求するコンパウンドチョコレートなどが挙げられる。 さらに、焙煎風味のマーガリンや、コクのある油脂で、最終製品の風味を補助する提案が行われている。
食品産業新聞社