美技連発に甲子園がどよめいた!大型遊撃手・岩井天史(滋賀学園)が甲子園開幕戦でドラフト本指名級の活躍!<高校野球ドットコム注目選手ファイル・ コム注>
今年の近畿地区を代表する大型遊撃手として注目されてきた岩井 天史内野手(滋賀学園)が甲子園の開幕戦に登場した。 【一覧】滋賀学園のベンチ入りメンバーと戦力分析 バットコントロールが抜群で、滋賀大会では19打数9安打、3打点の活躍を見せている。一番の持ち味ではダイナミックでスピーディな動きが光るショートの守備。滋賀大会では三遊間の深い打球に追いついて、自慢の強肩でダイレクトスローにアウトにするファインプレーがあった。 岩井は第1打席に痛烈な右前安打、第3打席でも右前安打を放ち、計4打数2安打の活躍で前評判通りの打撃は披露した。岩井の打撃を分析すると、スクエアスタンスで構え、インサイドアウトで振り抜くスイングが光る。コンタクト力が高く、安打を多く期待できる打撃フォームである。 甲子園でのヒットについて岩井は、「有田工の左腕・石永(煌希)投手は変化球がよい投手とは分かっていて、試合前のミーティングでも、ストレートはファウルで粘って、変化球をしっかりと捉えるという指示でした。左投手からヒット2本打てたことは自信になりました」と喜んだ。 守備では8回裏、三遊間の深い打球を処理し、ワンバウンド送球でアウトを狙ったが、わずかに及ばずセーフに。それでも素早い動きに観衆がどよめいた。そして9回裏、有田工が2点を返し、追い上げムードの中、センターへ抜けそうな打球をシングルハンドで追いつき、そのままベースを踏み、併殺を完成させるファインプレーで初戦突破に導いた。 「自分でも打球が飛んできて驚きでした。センター寄りの打球はうまく反応ができて、捕りやすいバウンドで来てくれたのも良かったです。甲子園のグラウンドは滋賀のメイン球場・皇子山球場と似ていて、守りやすかったです」とのことで、スピーディな動き、強肩、捕球技術の高さを披露した。 ドラフト的な評価をすれば、本指名を狙える逸材だろう。プロ志望届を出さず、強豪大学に進学すれば、1年春からリーグ戦出場も期待できるスキルの高さがある。将来的には中日、DeNAでショートとして活躍する京田 陽太内野手のようなショートへ育つのではないか。本人も京田に憧れているという。 甲子園での目標は打率3割と無失策。まずは好守備を披露して2回戦進出を決めた岩井。次の相手である花巻東(岩手)にも攻守で持ち味を発揮できるか。
<岩井天史(いわい・てんすけ) プロフィール>
右投げ左打ち 184センチ75キロ 愛知県矢作中出身 豊田シニアでプレーし、日本選手権ベスト8を経験 1年秋からショートのレギュラー 投手も兼任し、最速145キロ。 甲子園で対戦したい投手は髙尾 響(広陵) 趣味はゴルフ 自宅でパターの練習をたくさんやっていたから 好きな言葉 2番になる自分を許すな 強い気持ちがないと一番になれないから 兄は最速152キロ右腕の岩井 天斗投手(名城大・4年)