オスロで高まるノーベルムード 被団協に平和賞で市民も「核兵器の影響伝える歴史の証人」
【オスロ=木下倫太朗】10日午後に行われる日本原水爆被害者団体協議会(被団協)のノーベル平和賞の授賞式を前に、一連の行事が行われるノルウェーのオスロ市中心部は、「ノーベルムード」に包まれている。街頭には垂れ幕が掲げられ、市民からは被団協を「核兵器の影響を伝える歴史の証人だ」と評価する声も聞かれた。 【写真】オスロ市内のホテルに到着した箕牧智之さんら日本被団協の代表委員 被団協の代表委員3人が宿泊する市中心部のホテルからノルウェー王宮までの約400メートルの道沿いには「ノーベル平和賞」と書かれた垂れ幕が20本ほど並ぶ。垂れ幕には、授賞式で授与されるメダルがあしらわれている。周辺では、期間限定のクリスマスマーケットが開かれ、多くの市民や観光客が食事や散策を楽しんでいた。 一方、授賞式の会場となるオスロ市庁舎周辺では9日午後、警察車両とともに複数の警察官が周辺を警戒していた。 ノーベル平和賞についてオスロ市の大学生、ジェニー・リグさん(24)は「国民にとって特別な存在」とし、自国が平和賞を与える重要な役割を担っていることは「誇り高い」と説明。被団協については「核兵器の影響を伝える重要な歴史の証人。受賞を機に活動に注目が集まれば」と話していた。
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