妊婦・乳幼児に必要な備えとは 公的支援に頼りすぎないためにできること#知り続ける
妊婦に必要な備え
妊娠期間中は、日ごろから母子手帳とマタニティマークは持ち歩いている方が多いと思いますので、防寒グッズや除菌用品などのその他の備蓄品については、非常用持ち出し袋などにまとめておき、いざというときにすぐに持ち出せる状態にしておくのが良いでしょう。 妊娠初期はまだお腹も大きくなく、周囲に妊婦であることが気づかれにくい時期ですので、避難所などで過ごす際にマタニティマークは必要です。入院バックなどの重たい荷物は家族の方に運んでもらうようにしましょう。 妊娠中の意識した行動も備えにつながります。 避難所までの道のりにどういった危険がありそうか、散歩をするときなどに一度歩いて知っておくことも大切です。お腹が大きくなるにつれ、足元が見えにくくなっていきますし、しゃがむ動作が非常に難しくなっていきます。大きな地震発生後、床に物が散乱しやすいインテリアになっていないか、倒れた家具が外への避難経路を塞いでしまわないかなど、家の中にある危険についても、子供が産まれた後の部屋作りを検討する際に見直しておくと良いでしょう。
乳幼児に必要な備え
ミルクや紙おむつ、おしりふきは、普段の生活から多めに買い置きをしておくと良いでしょう。そうすることで、ミルクの賞味期限切れや紙おむつがサイズアウトしてしまうことを防ぎながら備えができます。ベビーフードはお子様が食べ慣れているものを中心に備蓄しておくと安心です。使い捨てカイロはレトルトのベビーフードや液体ミルクを温めることに活用できます。お子様の成長に合わせたサイズの衣類が常に備えられているように、定期的に点検することも大切です。 欠かすことができない授乳については、避難先で授乳スペースがきちんと考えられていない場合に備えて、授乳ケープは用意しておきましょう。母乳育児をされている方も、ストレスで母乳が出なくなってしまうことに備えて、調乳の手間が不要な液体ミルクなどの準備があると安心でしょう。 災害時、お子様は大人以上のストレスを感じることになるかもしれません。そのほかの備えとして、お子様のお気に入りのもので、周りにも配慮できる音の出ない玩具や絵本などもあると良いかもしれません。 ※使い捨てカイロは未開封の紙パックや缶入りの液体ミルクを温めることに活用できますが、粉ミルクについてはWHOのガイドラインでは、殺菌のため70℃以上のお湯で調乳することを推奨していますのでご注意ください。 ※日本産婦人科医会のガイドラインでは、災害時でも母乳を推奨しています。ストレスや栄養不良によって、母乳分泌が減少してしまうと判断されやすいですが、実際には母乳分泌は維持されていそうです。