中国国防相、台湾独立は「自滅」 米国に警告
【シンガポール共同】中国の董軍国防相は2日、シンガポールで開催中のアジア安全保障会議で講演し、台湾に武器を売却している米国を念頭に「外部勢力が台湾独立を助長している」と批判した。独立の動きは「必ず自滅を招く」とも警告した。フィリピンと対立が深まる南シナ海では「自制を保ってきたが、限界がある」と不満をぶちまけた。 台湾では中国が独立派と見なす民進党の頼清徳新政権が5月に発足。董氏は「民進党が台湾の独立を徐々に進めている」と持論を展開した。「独立を阻むためには断固として強力な行動を取る」と述べ、武力統一の可能性をにじませた。 米国がインド太平洋戦略で同盟・友好国とネットワークづくりを進めていることを踏まえ「排他的な軍事同盟の構築に反対」すると主張。「小さなサークル」は「地域を安全にすることはない」と非難した。 米国が南シナ海でフィリピンと実施した合同演習の際に中距離ミサイル発射装置を展開したことも批判。「大国がこの地域で絶えず軍備を強化している」と指摘した。