『ポイント付与禁止』でどうなる?ふるさと納税 物価高で人気の返礼品は「豪華」→「日常使い」に変化か 地元産の「電気」も受け取れる!?
ルール見直しで“本来の趣旨”に近づく?
そんなふるさと納税の制度が来年10月から変わります。ふるさと納税自体が“お得”な制度ではありますが、現在はポータルサイトを利用することで付与されている『ポイント』が禁止されます。 というのも、ポイントの原資は自治体が負担する形になっているとみられます。自治体を応援するための寄付が大前提にあるふるさと納税ですが、自治体側もふるさと納税としての寄付が多くほしいため、ポータルサイトに手数料を払ってでも宣伝します。 ポイント付与がなくなると、自治体が、私たちが寄付したお金の中から使えるお金が増えるとみられます。そのため、「ふるさと納税ガイド」の飛田編集長は、ポイント付与がなくなることは決して悪いことではなく、本来の趣旨に少し近づいたのではないかという見解を示しています。また、大前提としてお得な制度であり、ポイントがなくなっても制度の根本は変わらないため、利用者がそれほど減ることはないのではないかという見立てだということです。 では、ポータルサイト経由で寄付している人の割合はどれくらいなのか。2022年度、受け入れ額が全国5位の約138億円だった大阪府泉佐野市では、なんと99%でした。自治体への直接寄付は1%程度だったということです。
返礼品の人気に変化「ブランド牛のステーキ肉」が「大容量の鶏肉・豚肉」に!?
物価高の中、人気の返礼品に実は変化があるようです。ふるさと納税ガイドの飛田編集長によりますと、「人気の返礼品は、豪華な品から家計を助ける日常使いのものにシフトしてきている」ということです。以前はブランド牛のステーキ肉などが人気だったのが、最近は大容量の鶏肉・豚肉に。魚介類では、以前はイクラの缶詰や箱入りのウニなどが多かったのが、普段食べる鮭や干物が増えているということで、普段の生活を下支えしてくれる一つとしてふるさと納税を考える動きがあるようです。 ふるさと納税を利用している人に、返礼品に何を選んでいるのか聞きました。利用7年目の男性は、水を96本、ティッシュペーパーを60箱と日常使いできるものを受け取っているということでした。さらに、ふるさと納税ヘビーユーザーの女性は、サーモンの切り身2kg(40尾分)、トイレットペーパー18個入り×6パック、さつまいも2kg、鶏肉3kg、米・玄米(毎月定期便)を受け取り、年間3~4万円の節約につながっているということです。 また、飛田さんによりますと、“アフターコロナ”で調理済み総菜の人気が上昇中だということです。コロナ禍に在宅勤務が続いて家でキッチンに立っていた共働きの人たちが、職場に戻ってきています。そのため、家で料理をする時間がないとして、ふるさと納税の返礼品にも影響してきているということです。 具体的に今人気なのは、湯せんして食べられる「鉄板焼ハンバーグ デミソース10個」(福岡県飯塚市 寄付金額1万円)。そして、静岡県浜松市の「王道 浜松ぎょうざ(レギュラー味)80個入り」(寄付金額1万2000円)ということで、パパッと食べられる時短につながるものが今増えてきているとしています。