「料理は“型”があれば迷わない」スープ作家・有賀薫さんが教える、レシピなし料理の秘訣
クックパッドのポッドキャスト番組「ぼくらはみんな食べている」。食や料理に熱い思いを持ち活躍するゲストを迎え、さまざまな話を語ります。クックパッド初代編集長の小竹貴子がパーソナリティを務めます。今回はスープ作家の有賀薫さんがゲストです。 ◇ ◇ ◇
男女の「料理への意識の違い」を認識することが大事
小竹:有賀さんは男性向けの料理教室も開催されていると聞きました。 有賀さん(以下、敬称略):料理教室ではなく、ごはんの話をただするだけのイベントを行っていまして、その男性限定版をやったんですね。 小竹:おもしろそうですね。 有賀:普段はどんなごはんを食べているのかみたいな話をするのですが、みんなで話すと意外と盛り上がるんです。 小竹:具体的にはどういった話をするのですか? 有賀:例えば、小竹さんは夜ごはんはどんな風に食べていますか? 小竹:2回に分けて食べていますね。長女と夫が先で、塾に行っている次女と私が後です。 有賀:どういったごはんを食べていますか? 小竹:ごはんと味噌汁とおかず2つくらいですね。 有賀:小竹さんの食卓の風景が少し見えてきましたが、こういった話を聞いてみると、食生活って驚くほど多様で本当におもしろいんです。 小竹:うんうん。 有賀:こういったイベントを行うとやはり女性が多くなるので、たまには男性の話も聞きたいと思い、男性限定で2回くらい行いましたね。 小竹:どんな感じでしたか? 有賀:そのときは、料理も含めた家事全般というテーマだったため、普段から家事をしている男性が結構集まったのですが、男性は家事をタスクやミッションのように捉えていて、目標に向けて仕事みたいに片付ける人が多いと感じました。 小竹:へぇ、おもしろい。 有賀:「◯◯に家事のモチベーションを持っています」みたいな感じで。女性が集まってそんな話になることはないですからね。 小竹:ないですね。 有賀:そういったところに男女の違いがあるということに気づくのも大事かなって。ただお互いが不満だけを言うのではなくて、どこに差があるのかを認識する。 小竹:なるほど。 有賀:夫婦参加もありだったので、ご夫婦それぞれの話も聞けたのですが、旦那さんは自分が6:4で家事をやっていると思っていて、奥さんは自分が6:4で家事をやっていると思っていたんです。 小竹:数字が合わないですね(笑)。 有賀:合わせたら12になっちゃう(笑)。でもそうすると、そこに何か食い違いが生じているなとか、意識の差があるなということに気づける。 小竹:それはとても大切なことですね。 有賀:昔は男性の料理というと、スパイスカレーとか肉の塊を焼くみたいな感じでしたが、最近の家事をする男性は冷蔵庫にあるものでパパッと作るのが得意という人も多くて、そこに男女差はあまりない気がしました。 小竹:男性の料理というと、材料費がかかるとかキッチンを汚すみたいなことを耳にするケースが多い印象ではありますよね。 有賀:この予算でやるみたいになったら、たぶん男性のほうが強い気がします。制限された時間の中で計画的に課題解決をするといった感じで。 小竹:もう完全に仕事ですね(笑)。