「セックスが地獄=妻失格?」毎晩の苦痛に耐え、限界に達した妻。離婚を踏みとどまった理由は...
「27歳が女の最高値」という父親の言葉に押され、恋愛感情のなかった医師の恋人とほとんど無理やり結婚させられてしまった美保さん(仮名・現在40歳)。実はそれまで母親の教育方針上、男性経験がないまま妻となりました。彼女は新婚初夜に初体験を迎えたものの、それから毎晩地獄の日々が始まったと言います……。 取材者プロフィール 美保さん(仮名):40歳 職業:専業主婦 家族構成:バツイチ、11歳の女の子
苦痛のセックスに、毎晩耐える地獄
結婚式当日に初体験を迎えた美保さん。 夫を愛しておらず、結婚自体かなり憂鬱な気持ちで踏み切ったと言いますが、本当につらいのは初夜を迎えてからでした。 夫婦の営みは、美保さんにとって精神的にも肉体的にも苦痛でしかなかったのです。 「これが愛の営みなの? 女友達があれほど楽しそうに騒いでたセックスなの? 私の身体に欠陥があるの? と、いろんな意味ですごくショックを受けました」 初体験がそう簡単にうまくいかず、ましてや好きでない相手に対して女性の身体が反応せず、精神的にいかに苦痛であるかは想像できます。 美保さんにとってあまりに酷な体験だったと思いますが、しかし交際中に性行為を我慢していた夫は毎晩のように美保さんを求めるようになり、また美保さんもそれが妻の勤めという意識から拒否はできませんでした。 「回数を重ねれば気持ちよくなるからと毎晩元夫とベッドに入るんですが、正直毎日が本当に地獄でした。 私はセックスが全然好きじゃないし、うまくできないことで『女としての価値がない』と心も削られました。元夫はアダルトグッズなどを使い本人なりに工夫はしていましたが、私にとっては全てが気持ち悪く不快で苦痛な時間です。すると彼は『俺が相手でよかったね』『他の男じゃ美保は無理だよ』『あーあ、今日も全然ダメだったね』とやんわり私を責めるので、自己肯定感も下がり、すごく辛かった」 しかしそれは美保さんのせいではなく、気持ちのない相手を身体が拒否するのは当然。むしろ元夫にも問題があったのでは? と思わず反論してしまいましたが、美保さんは溜息と共に答えます。 「それが、他に経験がなく、比べる相手もいないからわからなかったんです。もちろん仰る通り、私が悪いわけじゃないと今はわかります。だから無知は怖い。もちろん母にも悪気はありませんでしたが、あの性教育は不幸を呼びました。 私は女として機能しないんだと心が削られ、毎晩ただ苦痛に耐えていました」