「意欲」をもって行動すれば、すべてがよくなるという研究結果
『新装版 幸せがずっと続く12の行動習慣 「人はどうしたら幸せになるか」を科学的に研究してわかったこと』(ソニア・リュボミアスキー 著、金井真弓 訳、渡辺誠 監修、日本実業出版社)2012年に刊行された同名書籍の新装版。 著者はスタンフォード大学博士課程の学生を経て、カリフォルニア大学リバーサイド校の教授として30年近く、「幸せ」についての研究に携わってきた人物です。その過程において、その研究が「ポジティブ心理学」と呼ばれるムーヴメントの一部として成長するさまを見てきたのだとか。 「ポジティブ心理学」とは、「人生を生きる価値のあるものにしているのは何か?」を研究する心理学です。 「ポジティブ心理学」という名称は、ポジティブな心の状態を育てるーー最も実りのある、できるだけ幸福な人生を送ることーーために、人を力づけることが必要だという考え方から生まれました。 ポジティブな心の状態を育てるのは、従来の心理学が専念していた、弱さを治すことや病的な状態を治癒することと同じくらい重要です。(「まえがき」より) ポジティブ心理学の領域では、幸福感を得て持続させる方法、人生をより充実した生産的で楽しいものにする方法に関する、多くの発見がなされているそう。しかしそれらは科学者の間だけにしか広まらないものであり、専門家以外の人の手が届かないところにあるようです。 そこで本書において著者は、「いまよりももっと幸せになる方法」についての発見をまとめて紹介しているのです。重要なポイントは、そうした発見を学術的にではなく、「人が幸せになり、いつまでも幸せでいるために使えるスキル」として伝えている点。つまり、あくまで実践的なアプローチがなされているわけです。 きょうはPART3「意図的な行動が『習慣』として続く5つのコツ」のなかから、「動機・努力・コミットメント」に焦点を当ててみたいと思います。