歴史に残る世界の名クーペもやっぱりお尻が美しかった!?
美尻がいかにクルマ、とりわけ2ドアクーペの歴史において重要だったか? 世界各国の歴史的名車を振り返りながら検証しましょう! 色っぽグルマはお尻がちょいムチ♡
歴史に名を残すワケは排気量より馬力よりお尻です/世界を変えた2ドアクーペもやっぱりイイ尻してます
クルマにおける美尻の歴史は驚くほど長く1930年代の超高級車にはすでにリアデザインを強く意識したモデルが存在していたほどです。 その後美尻の様式美は1960年代を境に発展を遂げ国ごとに異なる"美尻論"が生み出されていきます。 ここでは現代まで語り継がれる数々の尻名車を例に国別の美尻論を紐解いてみましょう。
◆ UK ジャガー E-Type/エンツォ・フェラーリも嫉妬した美尻
流れるようなロングノーズ・ショートデッキのプロポーションは2ドアクーペの理想ともいえるデザイン。そのあまりの美しさに、フェラーリの創業者エンツォ・フェラーリが惚れ込んだと語り継がれるのが、このジャガーEタイプです。
レーシングカー並みの性能をエレガントな姿態で包み込んだそのセンスにも脱帽です。
◆ Japan トヨタ 2000GT/世界を驚かせた日本の伝説的美尻
これほどまでに完璧なプロポーションをもつスポーツカーは歴史上、数台しか存在しません。そのうちの一台を、日本人デザイナーの手により生み出されたことには驚きを禁じ得ません。
おだやかな曲線美と小振りなお尻は日本人らしい美学を感じさせます。もしもエンツォが知っていたら、きっとこっちに嫉妬していたことでしょう。
◆ Germany ポルシェ 911/繊細な美尻ラインはいま見てもセクシー
1963年デビューの初代911は、いかにもドイツ車らしい緻密なデザイン。後輪の後方にエンジンを積むレイアウトはバックシャンなスタイリングを生み出し、優しげな曲面のリアフェンダーとともに繊細な美尻の姿を完成させています。
そのツンと突き出したテールエンドは、911を象徴するタイムレスなアイコンです。
◆ USA シボレー コルベット C3/くびれで尻を強調したアメリカン美尻
初代と2代目はウエストが寸胴だったコルベット。しかし、3代目はウエストを絞り込んだグラマラスなプロポーションへと進化しました。“コークボトル”とも呼ばれたその姿態に、世界中がため息を漏らした名車であります。
そのリアフェンダーはいま見ても分厚く、大きく突き出したヒップはいかにもアメリカンなムチ尻です。 2024年10月号より ※掲載商品はすべて税込み価格です
写真/長谷川直紀 文/大谷達也 編集/市村広平、加藤寛太(ともにLEON)