【内向き志向が加速?】日本人の英語力、非英語圏で92位に後退:スイスの教育機関2024年調査
非英語圏の116カ国・地域の中で、日本人の英語力は92位という調査結果が出た。前年より5つ順位を下げ、アジア諸国の中でも下位のレベルだ。 国際語学教育機関「EFエデュケーション・ファースト」(本部・スイス)がこのほど発表した2024年調査によると、英語を母語としない116カ国・地域のうち、日本人の英語力は92位、アジア23カ国・地域では17位という結果だった。日本は、5段階中4番目となる「低い能力レベル」(世界62~92位)に分類される。
調査は世界の約210 万人がオンライン上で受験した無料テストのデータを分析し、「英語能力指数」として国・地域別のランキングにまとめた。受験者の地域別の割合は欧州35%、アフリカ24%、アジア23%、中南米21%、中東13%。年齢の中央値は26歳だった。 日本と英語力がほぼ同水準の国はカーボベルデ、クウェート、(ともに89位)、中国(91位)など。日本は初回調査の2011年は14位だったが、当時約40カ国だった参加国が次第に増えるとともに順位を下げている。
英語力トップの国は前年と変わらずオランダで、「非常に高い能力レベル」(1~9位)「高い能力レベル」(10~31位)の多くは欧州の国々が占めている。 アジアの国・地域の結果をみると、最高がシンガポールの3位で、次いでフィリピン(22位)、マレーシア(26位)の順。韓国は50位、インドは69位だった。同機関は、「世界各国の英語力は4年連続で低下しており、今年は60%の国が昨年より低いスコアとなった。英語への関心が緩んでいることを示しているのでは」と指摘。その中でもアジアの英語力は「世界のどの地域よりも低下している」とし、インドと中国のレベル低下をその原因として挙げた。