新型コロナ専門家会議 脇田座長らが会見(全文5)患者の数は増えていく
政府の新型コロナウイルス対策専門家会議の脇田隆字座長(国立感染症研究所 所長)、尾身茂副座長(地域医療機能推進機構 理事長)らは19日夜、同会議の第8回会合後に記者会見を行った。 【動画】新型コロナ対策の効果は? 専門家会議が見解発表 脇田座長らが会見 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「新型コロナ対策の効果は? 専門家会議が見解発表 脇田座長らが会見(2020年3月19日)」に対応しております。 ◇ ◇
今後は何が課題になるのか
日本経済新聞:できれば尾身先生にお伺いをしたいんですけれども、こうした流行を遅らせる対策というのはあくまで医療体制をつくるまでの時間稼ぎであるというのが新型インフルエンザの行動計画とかでもあると思うんですけども、現状の進捗って、先週の首相のご発言では1万2000床はあって、人工呼吸器が3000ありますというものでしたが、今この整備は進んでいるのか、進んでいない、まだ不十分な部分もあると思うんでしょうけど、今後どんなところが課題になるのかというのをあらためてお伺いできますでしょうか。 尾身:今のご質問は、もう患者さんが増えることは間違いない、それから重症者の増えることも残念ながらおそらく増えるでしょうね。そういうことの中でわれわれの、これ、感染を完全にストップすることはもう不可能ですので、どれだけ重症化を防ぐ、ひいては死亡の数を、これはみんな一致してるところで、そのためにはやっぱりこれは、さっき冒頭、私が申し上げたとおりに、これは1つだけやっても駄目なんです、パッケージでやらないと。これは医療体制を強化する、で、今のご質問は、十分なのかといえば、これは課題があって、今からこの、今日も申し上げたけども、いわゆる感染症指定病院だけではもう無理なのは分かっていますから、早いうちに一般病院でもそれぞれ役割を決めて、で、このことはもう議論が少しずつ各地方自治体で行われてると思うんですね。で、このことをさらに加速して、で、これは自治体の、厚生省が指示を出すというよりも自治体のリーダーシップが非常に強いんでやるという。 それからもう1個は、いくら医療体制をやれば絶対に重症者を防げるかってそういうことはなくて、重症者だけを救えばいいといったって感染がどんどん、さっき言ったように、がーっとオーバーシュートすれば母集団が増えますから、分母が。当然、絶対数が、致死率が低くても重症者は出ますよね。そういうことだから、やっぱりクラスターのあれもやらなくちゃいけないし、あとは、再三再四われわれがお願いしてるのは、残念だけども、これ、日本人みんなが行動変容をそれぞれができること、こういうことで、それぞれがもうワンステップいかなきゃいけないんだというふうに思っています。 脇田:川名先生、医療体制、何かコメントありますか。