自民党の新ポスター完成 キャッチコピーは「それでも攻めのスタンス」と“熟議” 今回はAI使わず
「少数与党となりましたが、最大議席数を持つ責任政党として、熟議の国会を通じて、着実に成果を出していく」
自民党は10日、新しい政治活動用のポスターを発表した。キャッチコピーは「成果で応える。」。石破茂首相(党総裁)が街頭演説でスピーチしているカットを採用しており、会見を開いた同党の平井卓也広報本部長は「躍動感のあるポスターになったと思います」と力強く語った。 【写真】「あそこにもいる」…ビル屋上にも警護員の厳戒態勢 SPの“鬼の形相”…物々しい現場の様子 10月に行われた衆院選が自民党にとって厳しい結果となったことを受け、平井本部長は「衆院選を経て少数与党となりましたが、最大議席数を持つ責任政党として、熟議の国会を通じて、着実に成果を出していくという自民党の強い決意をお伝えしたい」と、新キャッチコピーの意図を説明した。“動きのある写真”をテーマに、今回の衆院選の街頭演説の際に撮影された写真を使用したという。 過去には人工知能を駆使する「自民党AI」を活用したこともあったが、「今回は使っていません。選挙が終わった段階で、それでもやはり攻めのスタンスということで、それをコピーで伝えたいと思い、我々で作らせていただきました」と平井本部長。 仕上がったポスターを確認した石破首相のリアクションについて、「完成形を石破総裁にお見せしました。感想としては、『非常によいキャッチコピーですね』という反応でした。熟議の国会に臨む総裁の気持ちを表したコピーになっていると思います」と語った。 一方で、昨今の日本の選挙を巡っては、衆院選や東京都知事選、兵庫県知事選でSNSの存在感が高まり、SNSの流れが選挙戦に大きな影響を及ぼす状況にもなっている。平井本部長は国会議員や秘書、地方議員を対象に、ネットの動きに関する分析・手法・問題点を共有するウェブセミナーを開催することを明かした。 選挙期間中の偽情報の拡散も社会問題化しており、「選挙戦においてどこまで落選運動が許されるのか、誹謗(ひぼう)中傷運動も含めて、各党とそろそろ議論を始めなければならんという思いを持っています。ネット上の誹謗中傷、偽情報の削除に関して言うと、これは総務省を中心に法律を改正した上で対策をやっていますが、選挙という限られた時間だと、なかなか削除命令に応じたとしても間に合わないということもあります。ここは選挙制度の中で議論するべきだと思っています」との見解を述べた。
ENCOUNT編集部/クロスメディアチーム