〔NY外為〕円、153円台半ば(26日朝)
【ニューヨーク時事】26日午前のニューヨーク外国為替市場では、トランプ次期米大統領による関税強化の発言で円買い・ドル売りが進んだ海外市場の流れを引き継ぎ、円相場は1ドル=153円台半ばに上昇している。午前9時現在は153円50~60銭と、前日午後5時(154円13~23銭)比63銭の円高・ドル安。 トランプ次期米大統領は25日、不法移民や麻薬の流入が止まるまで、中国、メキシコ、カナダに新たな関税を課すと表明した。これを受けて、米国と各国の貿易摩擦が激化するとの見方から、アジア、欧州株がほぼ全面安。投資家らのリスク回避姿勢が強まる中、海外市場では安全資産としての円が買われる展開となり、ニューヨーク市場に入ってからも円高・ドル安地合いが継続している。ロイター通信によると、同氏の発言を受け、海外市場ではカナダ・ドルが対米ドルで一時4年半ぶりの安値を付ける場面があった。 ただ、トランプ氏が掲げる関税政策により米国内のインフレ圧力が高まることから、実効性に懐疑的な見方も広がっており、円は153円半ば付近で伸び悩んでいる。米長期金利の上昇を背景とした円売り・ドル買いも出やすい。 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0500~0510ドル(前日午後5時は1.0492~0502ドル)、対円では同161円15~25銭(同161円77~87銭)と、62銭の円高・ユーロ安。