築地で昼飲みするならここ! 小宮山雄飛が通う、絶品魚料理の老舗「多け乃」
酒類のラインアップは、日本酒が豊富。魚料理に合うよう厳選された日本酒は、4合瓶売りなので、数名グループで来店する客が多いそう。のの字のアイコンでおなじみの石川「農口尚彦研究所」が、店主のおすすめ。親交のある生産者さんが来店した際の写真が、壁に飾られている。
食べたい料理をメモして、1階厨房に自分でオーダーするスタイルが斬新で楽しい!
2階はスタッフが常駐していないので、基本セルフの放置されているスタイル。オーダーはまずメモに書いて、洗濯バサミでクリップ。
酒冷蔵庫の横にある、昔、町中華などでよく見かけたようなパイプのエアシューターにドロップし、1階の厨房にオーダーを伝える。原始的なオーダー方法に、なんだかワクワク楽しい気持ちに。
がっつり濃いめウーロンハイで、至福の一杯から昼飲みがスタート
飲むときは、焼酎派の小宮山さん。築地というと、寿司や刺身、海鮮丼が名物の店が多い中、「あなごの天ぷらやアジフライをつまみながら酒を飲むというのが、なんだか渋くて大人に感じて、いいなって憧れた」と語る。築地で働いている人や常連さんが、昼も夜も一杯やりにきているイメージの店で、その雰囲気も含めて好きだとか。値段も高くなく、ふと入りやすくて、近隣にある出版社やメディアの人たちが、地元のお店として普段使いしているのもいい。「そういう使い勝手のよい店が、築地ってなかなかないので、貴重です」
絶対にオーダーしたい! 採算度外視なまぐろのぶつ
毎朝仕入れる新鮮なまぐろの、圧倒的なボリュームの一皿。ラッキーだと中トロのような部位も入ることもある、コスパ最強メニュー。「正直儲かりませんが、お客様が喜ぶ姿が何よりもうれしい」と店主。もともとサクにするときに余った、扱いづらい繊維や筋の入っている部位を切る際に、“ブツッ”という音がすることが“ぶつ切り”の由来だという話を店主から聞き、小宮山さんとスタッフ一同、思わず感嘆の声が漏れる。
好物の天ぷらを前に、笑みが止まらない。「つい刺身を食べたくなるけれど、天ぷらをはじめ、エビフライやアジフライ、カキフライなど、揚げ物レパートリーがとにかく豊富でお酒を飲むのには最適」。以前小宮山さんが初めて見つけてこちらでオーダーしたのは、幻の魚「ギンポ」の天ぷら。その時期にしかない珍魚と出会えるのも、面白い。