タグ・ホイヤー「2024コレクターズサミット」の取材でわかった、人気時計ブランドをめぐる6つのトリビア
2024年11月中旬、タグ・ホイヤーのスイス本社で世界中から集まった30人のコレクターや愛好家たちが一堂に会し、サミットの2日間を共にした。エスクァイア英国版スタイルディレクターのジョニー・デイビスが、サミット取材で得られたタグ・ホイヤーのトリビアを伝える。 【写真集】見たことのないモデルも! タグ・ホイヤー「2024コレクターズサミット」で見つけたレア時計
1:ヴィンテージのホイヤー市場は、今まさに絶好調だ
「私にとっての2024年の重大ニュースのトップ5を挙げるとすれば、ヴィンテージホイヤーの復権を外すことはできません」と言っていたのは時計ディーラーのエリック・ウィンドだ。 「少し前までヴィンテージホイヤーを売るのはそう簡単ではありませんでした。ですが、私が初めて時計と出合い、引き込まれたときと同じ感覚を持った新しいコレクターがどんどん市場に参入しているのです。 価値が高く、特にモータースポーツと切り離すことのできない、そのような歴史を持った、色鮮やかな時計が求められているのです。タグ・ホイヤーの時計が放つ色彩は、その当時のどの時計の色とも異なるものです」
2:タグ・ホイヤーのコレクターは善人だらけ
「コレクターと時計とは似てくるものです」と語るのは『Hodinkee』の編集者リッチ・フォードンだ。「とにかくすてきで、とても多彩な人々なのです。そんな彼らを集めると、いろいろと面白いことが起きるものです」 「エゴやプライドの塊のような、ほかの何かのコレクター集団と、時計のコレクターたちの感覚はまったく違います」と語るのは、「世界で最も広い人脈を持つヴィンテージディーラー」とも称されるフロリダの時計ディーラー、ウィンド・ヴィンテージのエリック・ウィンド。 「目が“$マーク”みたいになっているコレクターの世界もありますが、時計の人たちはぜんぜん違います。とても協力的なコミュニティーです。2017年に時計ブームが過熱して(時計を投機目的で物色する投資家たちが現れて価格が上昇したため)クレイジーになった時期は、コミュニティーにとって受難の時でした。でも、ありがたいことに投機筋の人々は去り、また元の愛好家たちの平和な世界に戻りつつあります」