元HKTメンバー逮捕は元カレの監禁・傷害事件から 昔もあったアイドルの素行不良
元アイドルの20代女性が今月16日に大麻取締法違反(所持)の疑いで福岡県警に逮捕されたニュースは、芸能界に波紋を呼んだ。女性がごく一時期とはいえアイドルグループ・HKT48の元メンバーで、一部ファンの間では将来を期待された存在でもあり、薬物事件で逮捕という素行不良とのギャップが大きかったことも、反響を大きくした一因だ。しかし残念ながらこうしたことは、いまに始まったことではないようだ。
元カレの監禁・傷害事件から捜査線上に浮上
女性は、大麻は半年前に交際していた男が置いていったショルダーバッグの中に入っていたもので、大麻かもしれないと思っていた、などと話しているという。 「その半グレな“元カレ”が女性の逮捕につながるポイントです。元カレは仲間とともに1月に監禁及び傷害容疑で福岡県警に逮捕されています。19歳の建設作業員を殴るなどし車に監禁したんです。そして調べを進める中で大麻が見つかり、交際相手だった女性も捜査線上に浮上したんです。彼女は福岡では知られたキャバ嬢で、アイドル時代の清純なイメージとはかけ離れた生活をしていたようですね。HKT48をやめたのも事実上の解雇。異性関係などにまつわる素行不良があって、グループとしても不良分子は早めに切りたかったんでしょう」(週刊誌の40代男性記者)
コロナ禍はアイドルとは何か見つめ直す好機になるか
なんとも残念な話だが、こうした素行不良はいまに始まったことではないという声も。 「やはりアイドルの場合は未成年でデビューして、物事の判断なども未熟なうちに周りは大人たちだらけ、という環境に囲まれますからね。それこそ昔からこの手の話は尽きませんよ。男の子とディープキスした写真が雑誌に流出したり、飲酒喫煙が発覚したり、なんてことは現在と変わらずありました。グループアイドルの時代になって、アイドルの数自体が大幅に増え、マネージメントの目も十分行き届かない環境では、こうした問題も増えてしまうのは当然かと。さらにネットもアイドルの素行不良をあぶり出す“機能”を持っていますよね。今回の件も事情を知る人間がHKT支配人にネットを通じて告発したのが始まりとも言われています」(民放放送局の40代男性スタッフ) 確かにインターネットが今日のように普及する前から、この類の話はあった。いつの間にかいなくなったアイドルが実はかなりの素行不良で、事務所も手を焼いて仕方なく解雇されていたことが後からわかった、といったこともあった。競争の激しい芸能界に若い頃から身を置き、周囲は大人ばかり。同業者であるアイドル仲間は基本的にライバルなので本当になんでも打ち明けて相談できるような相手は見つかりにくい。時には裏切りや足の引っ張り合いなどもあるだろう。孤独感や猜疑心などから素行不良に陥りやすい条件が整っているといえるのかもしれない。 「そうした元アイドルの中には素行不良の過去を逆に笑いにしてバラエティー番組に出る人もいますから、たくましいというか、たくましくなければ芸能界は渡っていけないと言いますか。ただ、このへんで本来の“芸で見せる”という部分にもっと意識を向けていかないと、とも思います。新型コロナで握手会などの接触イベントができなくなり、各アイドルはネットでいかに自分の魅力を発信するか頭を悩ませていますが、もしかしたらいい機会になるかもしれませんよね」(アイドル情報メディアの40代女性編集者) ネット時代になり、アイドルの数も増えれば、これまで目立たなかったものも目立ってしまう。同じ目立つならネガティブなことで目立つのではなく、ポジティブなことで目立ちたいものだ。 (文:志和浩司)