画家・鈴木悦郎展覧会 雑誌の挿絵 和菓子の包装紙 色合い優しく
昭和から平成にかけて主に雑誌の挿絵などで活躍した画家・鈴木悦郎の作品を集めた展覧会が、京都市東山区で開かれています。鈴木悦郎は、戦後の女性雑誌の挿絵などで活躍した画家で、会場にはおよそ50点の作品が並びます。悦郎は祇園の老舗和菓子店・鍵善良房とつながりが深く、なかでも1980年ごろの作品「花びら餅」は当時の店主から花びら餅を贈られたことに対するお礼として描かれたもので、作品がそのまま商品の包み紙となっています。また、悦郎が鍵善良房のためにデザインした24の木型のうち5点が展示されていて、平面の原画がどう立体化されているかも見どころのひとつです。訪れた人たちはどこか懐かしさを感じさせるあたたかい色合いの作品に目を細めていました。この展覧会は、来年3月9日まで開かれています。