【日本一厳しい警察学校】「セミのほうが元気な声出とるやないか」警察官として現場へ出る“試練の場” 怒られてばかりだった29歳巡査は顔つきも変わり指導係に
■19歳の富田巡査は体力がなく脱落することも…
兵庫県警察学校が“日本一厳しい”ともいわれる理由は、走訓練で待ち受ける「根性坂」。 教官:追いつけお前、合流せえ。 隊列についていけないのが、富田優稀巡査。19歳。 体力に自信がなく、時にはひとり、脱落することも。 富田優稀巡査:小学校の低学年くらいから警察官に憧れていて、それはずっと今に至るまでずっと変わらず、思い続けていたこと。 『警察官になりたい』夢の実現のため、自由時間に仲間と走り続ける。
■一期上の卒業生の姿に「顔つきも全然違う」
ある日、浦郷さんたちの、一期上の先輩たちが巣立った。一足先に現場へ行く姿を、まぶしそうに見送る。 卒業生:兵庫県警察学校に対し、敬礼!ありがとうございました。 富田優稀巡査:おはらさ~ん、ばいば~い! 浦郷恵輔巡査:約1年ですごいなって思います。顔つきも全然違うし。それに負けないように。僕もそのぶん年齢重ねているので…警察官に絶対なるっていう、固い意志があったら、自ずと顔つきも変わってくると思う。
■実践形式の授業が本格化すると、新たな課題が浮き彫りに
現場を想定した実践形式の授業が本格化すると、新たな課題が浮き彫りになった。 担任の別所教官が違反者役となり交通違反の取り締まりを行うと…。 別所教官:なんすか? 浦郷恵輔巡査:あそこの一時?一旦停止?一時停止?見えませんでした。 浦郷恵輔巡査:そんなに時間とらせないので。 浦郷さんと富田さんが交通違反の取り締まりに臨んだ際、青切符の記入に手間取り、25分もの時間を要してしまった。現場では10分ほどで処理しなければならない状況で、まだまだ改善の余地がある。 別所教官:大きく間違えてたのが、交通切符って告知者の所属・階級・氏名って告知者作成者って決まっとんやね。共同作成したでしょ、2人で。私ここ書くから、浦郷こっち書いてみたいな感じで、共同で作成したけど、1人で作らなあかん。 痛恨のミス。まだまだ学ぶことが多い。
■クラス対抗の武道大会では、浦郷巡査が大活躍
年に一度の大イベント、クラス対抗の武道大会では、浦郷さんが大活躍を見せた。 自分の相手を倒した後、すぐさま仲間に加勢し、流れを一気に変える大活躍を見せたのだ。 青山巡査:浦郷さんよく頑張った。 別所教官:やっと笑いなしで結果出した。 別所教官:活発な動作が得意かといわれたら得意じゃないと思う、浦郷は。ただ、それをおして余りあるリーダー性だったり、空気読む力だったり、現場に出たら、事件当事者・被害者の立場になる人もいる。そういう人の心情くみ取って、空気読んでそれに応じて対応するのは重要なスキル。浦郷に関してはすごい長けているなって感じます。