ずっと独身で60歳を過ぎ、自分の葬儀やお墓について考えるようになりました。弟妹に頼むことになりますが、いくら残せばいいでしょうか?
60歳を過ぎ、これからの人生を見据えて「終活」に取り組む方が増えています。 特に独身の方にとって、葬儀やお墓の準備は大きな課題のひとつです。「自分に何かあったとき、弟や妹に負担をかけずにしたい」「必要な資金を用意しておきたい」と考えるのは自然なことです。 そこで本記事では、葬儀やお墓にかかる費用の相場、親族に頼む際の注意点、そして資金の管理方法について分かりやすく解説します。 ▼亡くなった母が私名義で「500万円」を遺してくれていた! 名義は自分でも「相続税」はかかる?
葬儀やお墓に必要な費用はどのくらい?
葬儀やお墓に必要な費用は、形式や地域によって異なります。以下に一般的な相場を示します。 ■葬儀費用 株式会社鎌倉新書(東京都中央区)が2024年3月に実施した「第6回お葬式に関する全国調査(2024年)」(調査対象:2022年3月~2024年3月に喪主・喪主に準ずる立場を経験したことのある40歳以上の男女2000名)の結果では、葬儀費用の総額平均は118万5000円です。 葬儀別にみてみると、一般葬が161万3000円、家族葬が105万7000円、一日葬が87万5000円、直葬42万8000円の結果になりました。 ■お墓の費用 一般的なお墓を建てる場合には、土地代と墓石代がかかります。 株式会社鎌倉新書が2024年1月に実施した「【第15回】お墓の消費者全国実態調査(2024年)」(調査対象:2023年1~12月にお墓探しの総合情報サイト「いいお墓」経由でお墓を購入した1791名)によると、一般的なお墓を建てるのにかかった平均購入価格は149万5000円となりました。この価格の内訳は墓石代が97万4000円、土地代が47万2000円です。 一方で、お墓には樹木葬や納骨堂といった選択肢もあります。樹木葬は63万7000円、納骨堂は80万3000円です。一般的なお墓と比べて、比較的リーズナブルなため近年注目されています。また、独身者の遺骨の納骨先としては、継承者の必要がない永代供養が多く選ばれているようです。