ずっと独身で60歳を過ぎ、自分の葬儀やお墓について考えるようになりました。弟妹に頼むことになりますが、いくら残せばいいでしょうか?
弟妹に頼む際の配慮と必要な準備
独身者が自分の葬儀やお墓に関して弟妹に頼む際には、上記のアンケート結果から100~300万円程度準備しておけば迷惑をかけずにすむと考えられます。弟妹の負担を軽減するために、まずは自分の希望を明確に伝えておくことが大切です。 葬儀の形式や規模、お墓の種類などを具体的に考え、口頭だけでなくエンディングノートに記録しておくと安心です。また、費用を負担させないために、あらかじめ葬儀費用を貯めておくか、葬儀保険や互助会制度を利用するなど、資金を適切に管理しておきましょう。 さらに、葬儀社との連絡や死亡届の提出などの実務的な手続きについても事前に相談し、必要な書類や情報を整理しておくとスムーズです。例えば、納骨に関しては墓地や霊園の管理者への連絡が必要となります。 こうした準備を進めることで、弟や妹にかかる精神的・金銭的な負担を軽減でき、最期のときに安心して対応してもらえる環境を整えられるでしょう。
資金の管理と遺言書でトラブルを防ぐ方法
資金を適切に管理し、遺言書を用意することで、葬儀やお墓に関するトラブルを防げます。そこで、葬儀費用専用の信託口座を利用すれば、預けた資金が確実に目的どおりに使われるため、親族間の金銭的な問題を回避しやすくなるでしょう。 また、遺言書を作成しておくことも重要です。遺言書には、葬儀やお墓の希望だけでなく、資金の使い道を明記することで、家族が迷わず対応でき、相続に関する争いを防ぐ効果もあります。遺言書は自筆で作成できますが、公正証書遺言として専門家に相談することで、より確実な内容にできます。 さらに、エンディングノートを活用すれば、法的効力はないものの、自分の意思を分かりやすく伝えられるため家族との共有に役立ちます。これらの方法を組み合わせることで、残された家族が安心して対応できる環境を整えられます。
まとめ
独身で60歳を迎えた今、葬儀やお墓の準備をすることは、弟妹や周囲の人々への配慮として大切なことです。葬儀やお墓の費用を把握し、自分の希望を明確にしたうえで、適切な資金管理を行いましょう。 事前に準備を進めることで、残された家族が安心して手続きを行える環境を整えることができます。終活は「自分のため」であると同時に、「大切な人たちのため」でもあります。今からできることを始めて、弟や妹など親族が安心できる準備をしておきましょう。 出典 株式会社鎌倉新書 いい葬儀 【第6回】お葬式に関する全国調査(2024年) 株式会社鎌倉新書 いいお墓 【第15回】お墓の消費者全国実態調査(2024年) 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部