虎のソナタ 関大出身・金丸夢斗を応援?阪神を応援? 金丸が甲子園で登板する試合で『関大会』開催!?
娘に大学の合格通知が届いた、と友人から報告があった。早いなあと思ったら、指定校推薦とのこと。久しぶりに耳にしたワードに、筆者は少し苦い思い出がある。 高校3年時の2学期のある日、体育祭の組み体操でペアだった同級生から「指定校推薦、するつもりないよな?」と問われた。当時は国公立への進学を考えていたので「全く」と首を振った。その後、〝相方〟は指定校推薦で志望校に合格。一方で大学入試センター試験(現大学入学共通テスト)で散々だった筆者も同じ大学に進んだ。 あの時、指定校推薦の道を選んでいたら…。なんて悔やんだが、卒業後に大阪府警の一員としてバリバリ働く彼の姿をみると、あれはあれで良かったと思う。 大阪・難波の編集局で思い出に浸っていると、運動部デスクの川端亮平が出勤してきた。以前より体の厚みが増している。「忘年会太りか?」と声を掛けると「関大会の鍋がおいしくて、食べ過ぎたかもしれません」と腹をさすった。 『阪神タイガース関大会』。会長は山口高志さん。関大が誇る伝説の剛腕だ。阪急ブレーブス入団1年目の1975年に新人王。引退後は阪神の投手コーチを務め、現役時代の藤川球児監督を覚醒させた実績も持つ。 そんなレジェンドをタイガースに携わる球団職員や報道陣、メーカー担当者などが囲む会で、毎年12月に行われる。サンスポからは川端に加え、運動部デスクの阿部祐亮、虎番キャップの新里公章が参加。大阪市内の飲食店を貸し切って約3時間の楽しい宴だったそうだ。 年に一回とはいえ、毎年そんなに盛り上がるものなんだろうか? すると、川端は今年の酒のさかなになったクイズを出してきた。 「今年の大学野球では青学大が史上5校目の4冠を達成して話題になったが、春秋のリーグ戦、大学選手権、神宮大会を制する4冠を初めて成し遂げた大学は?」 大学野球に詳しい方はもちろん、話の分かる読者もピンときたでしょうね。そう、関大だ。72年。そして当時、4年生でエースだったのが、山口さんだ。 「クイズに正解した山口さんは『俺は4冠じゃなく、5冠やったけどな。日米大学野球も勝ったから』と。その言葉にヤンヤヤンヤで、お酒と箸がすすみましたねえ。当時の米国代表には、レッドソックスで新人王とMVP同時受賞したフレッド・リン、のちに巨人でプレーするクロマティがいたそうですよ」