カーソン・ブロック氏、「目をつぶって買え」中国ではなく米国株
(ブルームバーグ): マディー・ウォーターズ創業者の空売り投資家、カーソン・ブロック氏は、労働市場がおおむね堅調であることを背景に米国株は引き続き資金流入の恩恵を受けるだろうと予想し、米大手テクノロジー企業「マグニフィセント・セブン」の株式を購入することを勧めた。
S&P500種株価指数が今年何回も過去最高値を更新したことでバリュエーションへの懸念が高まっているが、ブロック氏は、特に時価総額の大きな銘柄については退職年金からの資金流入がさらなる上昇の主な原動力であり続けるだろうとの見方を示した。
「あまり考え過ぎず目をつぶって、恐らくはマグニフィセント・セブンを買えばいい」と、ブロック氏はブルームバーグテレビジョンとの独占インタビューで語った。「ここ数年、私はアクティビストの空売り投資家としてのキャリアを振り返り計算をしてみた。そして、恐らくS&P500種をロングにしておけばよかったと感じた」と付け加えた。
米連邦準備制度理事会(FRB)利下げが他のセクターへのローテーションを促した低調な四半期の後、テスラ、アップル、マイクロソフト、アルファベット、アマゾン・ドット・コム、エヌビディア、メタ・プラットフォームズというトップクラスのテクノロジー企業群に対する投資家の楽観が再び高まっている。S&P500種は、堅調な企業収益と米経済が持ちこたえている兆しにより、6週連続の上昇を記録した。
ブロック氏は一方で、これまで「投資に適さない」と述べてきた中国市場に対する見方をあらためて表明した。中国政府の景気刺激策を受けた最近の株価上昇にもかかわらず、企業統治の問題、政策の「気まぐれさ」、地政学上の問題が依然として大きな障害になっていると述べた。
「中長期的な観点から、中国に投資する意味が私には依然として理解できない」と述べ、短期的な観点では中国について意見を持っていないと付け加えた。
ブロック氏はベトナムへの投資を好んでおり、マディ・ウォーターズは同国でロングオンリーのファンドを立ち上げている。