「モビリティショー」で革新の芽 新興企業と完成車・部品各社、交流が活発化
商機拡大 スタートアップ企業にとってもビジネスを広げる格好の機会になった。 「完成車や部品のメーカーなどと面談する機会を得られた」。物流ITのスタートアップ、LOZI(ロジ、本社名古屋市)のマーティン・ロバーツCEOは胸を張る。 同社はスマートフォンとバーコードだけで荷物の流れを追跡、管理できるシステムを手がけている。展示会では製造業向けに調達から加工、製品化、リサイクル、廃棄までの製品のライフサイクルを追跡できるサービスをアピールした。 小型モビリティを開発中のリーンモビリティ(本社豊田市)は、期間中に複数の部品メーカーから小型モビリティ向けに部品の提案があった。谷中壮弘社長は「普段から多くの企業から問い合わせをもらっているつもりだったが、改めてつながっていない企業の多さを痛感した」と話す。 主催の日本自動車工業会の片山正則会長(いすゞ自動車会長)は18日、報道陣の取材に応じ「スタートアップ企業を含め自動車産業での新しい技術革新に一緒に取り組む場になった」と強調した。
また、佐藤恒治副会長(トヨタ自動車社長)は「(IT見本市の)シーテックと同時開催されたこともあり、モビリティ業界として新たなパートナーと出会う機会になった。今年の熱量を来年以降につなげたい」と確かな手応えを感じていた。