【解説】中国軍機 初「領空侵犯」 狙いは? 考えられる2つの可能性
日テレNEWS NNN
26日に起きた中国の軍用機による日本への領空侵犯について、中国側が27日にコメントを出しました。なぜ、今回の領空侵犯は起きてしまったのか。そして中国の狙いは…
■「領空侵犯」中国側がコメント
藤井貴彦キャスター 「中国の軍用機による日本への『領空侵犯』が初めて確認されたことについて、中国側が27日にコメントを出しました」 小栗泉・日本テレビ解説委員長 「中国外務省の報道官は『その問題については、関係部署が現在調査、そして確認をしているところだ』。また、『中国はいかなる国の領空も侵犯する意図はない』と述べました」 藤井キャスター 「意図はないという言葉にどんな意味が込められているのかわかりませんが、ただ日本国内では、今回の領空侵犯は非常に深刻なこととして広がっていますね」 小栗解説委員長 「『領空侵犯』は非常に重大な行為でして、国際法では許可なく他国の領空を自由に航行することは認められていません。そのため、領空侵犯が確認されたら『速やかに退去を“警告”』、そして『最寄りの飛行場へ“強制着陸”させる』。それでも従わない場合は最悪『撃墜』。撃ち落とすこともあるということです」
■リスクの高い領空侵犯 考えられる2つの可能性
藤井キャスター 「中国にとってもリスクの高い領空侵犯ですが、なぜ領空侵犯を行ったと考えられますか?」 小栗解説委員長 「可能性としては2つ考えられます。1つは『中国軍用機のミス』、もう1つは『意図的な侵入』です。ただ今回、『意図的な侵入なのではないか?』という見方が広がっています」 藤井キャスター 「それはなぜですか?」 小栗解説委員長 「その理由の1つは、中国軍用機の『飛行コース』です。防衛省によると、軍用機は中国方面から飛んできて、26日午前10時40分ごろ、長崎県の男女群島沖で旋回をはじめます。関係者によるとここで『2周』、50分ほど旋回したあと、午前11時29分ごろに領空へ侵入。約2分後に領空を出ました。こうした行為に対して航空自衛隊は戦闘機を緊急発進させ、警告などをしました。それでも、その後も軍用機は周辺空域で再び旋回。午後1時15分ごろに中国方面に戻っていったということです」 「ある防衛省の関係者は、『2周目で侵入しているから、間違いなく意図的』だろうと。別の自衛隊関係者は『日本のディフェンス対応を確かめているのだと思う』と話しています」