トレーラーハウスで佐渡島の廃校に泊まろう!
コロカルニュース
■佐渡金山がユネスコ世界遺産登録に決定し、観光需要が高まる佐渡島 佐渡市は、日本海で最大の面積を誇る離島で、自然、文化、歴史の多様な魅力、特徴を持つエリアです。このたび、佐渡金山がユネスコ世界遺産登録に決定したこともあり、今後、宿泊施設の不足が進行することが見込まれています。 【写真で見る】トレーラー(客室)内の様子。天然木を基調としてベッドスペースも広めに確保されています。 ■〈佐渡精密〉とトレーラーハウスを手がける〈エリアノ〉が共同開発した宿泊施設 そんななか、廃校となった旧・沢根小学校グラウンドに、トレーラーハウスを活用した宿泊施設〈佐渡風流~nagomi~〉が2024年8月8日にオープンしました。 手がけるのは〈エリアノ〉と、地元企業の〈佐渡精密〉。エリアノは、デザイン性と機能性にこだわったトレーラーハウスを企画・設計・販売する「スタイルキャビン事業」や、地域の自治体や地元企業と連携して滞在施設をつくり、滞在経験を通じて第2第3のふるさとを見つけてもらう「Ones Home事業」を行っています。 〈佐渡精密〉は1970(昭和45)年に創業し、NC旋盤加工、マシニング加工を中心とした金属精密部品加工専門の製造を強みしている会社です。本プロジェクトのグラウンドの先にある旧校舎を本社・工場として活用しています。 〈佐渡風流~nagomi~〉ができたのは佐渡市立旧・沢根小学校(2018年3月31日に閉校)のグラウンド跡地です。高台の立地にあるため、令和6(2024)年の能登半島地震の際には、沢根小学校跡地に自主避難した住民もいました。しかし閉校していたために、受け入れの十分な対応ができず、災害時の拠点整備の必要性の声も上がっていました。 そこで土地の有効活用、災害時対応、将来の土地計画へのフレキシビリティを確保するために、移設が可能なトレーラーハウスを設置する〈佐渡風流~nagomi~〉プロジェクトが始動。佐渡市とエリアノが内閣官房によるデジタル田園都市国家構想交付金の採択を受け、〈佐渡精密〉が宿泊事業運営に賛同したことで今回、実現しました。 ■トレーラーハウスは焚火やBBQも楽しめる トレーラーハウス〈佐渡風流~nagomi~〉は全3棟、各棟25平方メートルの広さで、定員はそれぞれ5名。全室が室内から真野湾を眺望できるオーシャンビューです。 各棟には専用のデッキ空間が整備され、焚火やBBQも楽しめます。ファミリー、カップルなどの個人利用のほか、ゼミ合宿といった学生の利用、ワーケーションやオフサイトミーティングなどのビジネス利用にも便利です。 室内は白と天然木を基調としたシンプルな色合いのなか、佐渡金山からインスピレーションを得た金色のアクセントクロスがあしらわれ、シンプルながら記憶に残る内装です。各トレーラーハウスには、シャワールーム、トイレ、洗面所、キッチンが設置されているほか、無人チェックイン・チェックアウトにも対応。遠隔での防犯カメラによる安全対策も実施しています。 外観デザインについては、佐渡の伝統的なまち並みがいまも残る宿根木エリアの佐渡の黒系の塗装がされた天然木による鎧張りの家屋からインスピレーションを得たデザインが施されています。 〈佐渡風流~nagomi~〉がある佐渡市佐和田・真野地区は、第11回新潟県観光地満足度調査にて総合満足度1位を取得した、観光客にも人気のエリア。〈佐渡風流~nagomi~〉が旅の新たな選択肢となりそうです。 information 佐渡風流~nagomi~ 住所:新潟県佐渡市沢根2番地(佐渡市立沢根小学校跡地) Tel:080-2527-4871(受付時間8:30~18:30) 1泊料金:素泊まり7000円~(季節による変動あり) Web:〈佐渡風流~nagomi~〉公式ウェブサイト *価格はすべて税込です。 writer profile Riho Nakamori 中森りほ なかもり・りほ●東京生まれ東京在住のフリーライター/編集者。仕事やプライベートで月に1回以上、地方や海外へ。各地のおいしい食べ物やお酒、素敵なホテルや旅館を発掘するのが趣味。好きな番組は『ブラタモリ』『六角精児の呑み鉄本線・日本旅』。 【コロカルニュース】とは? 全国各地の時事ネタから面白情報まで。コロカルならではの切り口でお届けする速報ニュースです。