【23/24シーズンが移籍1年目の、サッカー日本代表・欧州組「通信簿」(2)】苦悩の時期を強いられた鎌田大地、上田綺世、中村敬斗。パリ世代の“ダブル鈴木”は来季が勝負か
■「サッカー観が広がった」
指揮官の要求に応えようと必死に取り組んだという意味では、上田綺世(フェイエノールト)と中村敬斗(スタッド・ランス)も同じ。2人とも昨夏に新天地に赴き、ベンチからのスタートを強いられている。 上田の方は絶対的エースのサンチィアゴ・ヒメネスという高い壁に挑んでいく構図となった。アルノ・スロット監督はメキシコ人FWに絶大な信頼を寄せ、上田は途中出場、あるいは彼らが出られない時の代役という位置づけだった。それでも「上田は前のクラブ(セルクル・ブルージュ)でも数多くのゴールを奪ったし、我々の戦術を理解し、適応すれば必ず結果を残せる」と期待。細かい要求をし続けたという。 「ボールを握る戦術の監督にあまり触れてこなかった分、サッカー観が広がったと思います。(マンチェスター・)シティにしても、バルサ(バルセロナ)にしてもそうだけど、世界で強いチームのFWはそういう境遇にある。自チームがつなぐ中、FWには明確な役割があって、そのうえで自分の特徴を出さないといけない。求められているクオリティの数値に辿り着くために取り組んできたけど、かなり時間がかかった」と本人もかつてないほどのトライ&エラーを繰り返したのだ。 その結果、今季オランダ1部では5ゴールを挙げたが、来季以降は得点王争いに参戦するくらいの存在感を示すことが必要になる。小川航基(NEC)とともにトップ争いをするような状況になれば、日本代表にとっては非常に心強い状況になるはずだ。
■「特にタテへの突破は意識した」
一方、中村は5大リーグ初参戦ながら、序盤から伊東純也と左右のウイングを任され、早い段階で初ゴールも奪ったが、10月の日本代表のカナダ戦(新潟)でのケガで快進撃がストップ。復帰直後にはアジアカップ(カタール)に参戦し、戻ってからはスタメンを外されるケースも増加。終盤は再浮上したものの、本人にとっては浮き沈みのあるシーズンだったという。 「アジアカップの後、『もっと成長しないといけない』と強く思って取り組んだつもりです。特にタテへの突破は意識した。フランスは1対1、個の強いリーグ。中だけじゃダメだし、仕掛ける環境に身を置けているので、そこは成長していると思います」と彼自身も明確なテーマに向かって突き進んだことで、違ったストロングを備えたアタッカーへと変貌しつつある。その精度を高め、今季4点だった得点数も2ケタを目指していけば、さらなるステップアップの道も見えてくる。やはり勝負は来季なのだ。 それ以外の欧州1年目組を見ると、鈴木彩艶(シントトロイデン)と鈴木唯人(ブレンビー)のパリ五輪コンビがある程度の実績を収めたと言っていい。ただ、彼らもステップアップが期待されるだけに、問題は来季だ。新天地で目覚ましい働きを見せないと、分厚い選手層を誇る今の代表で確固たる地位は築けない。そこを肝に銘じて、若い力を爆発させてほしいものである。 (取材・文/元川悦子)
サッカー批評編集部
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