リリーのアルツハイマー病治療薬、FDAは範囲を限定した承認を検討
(ブルームバーグ): 米医薬品大手イーライリリーが開発するアルツハイマー病治療薬について、米食品医薬品局(FDA)スタッフは適用範囲を絞った承認を検討している。医薬品界のブロックバスター(大型ヒット商品)を目指す同新薬の市場は、限定される可能性が出てきた。
リリーの「ドナネマブ」をすべての早期アルツハイマー病患者を対象に承認すべきか、あるいはタウと呼ばれるタンパク質レベルが中程度の患者に限定すべきかについて、FDAスタッフは疑問を呈したことが6日のリポートで明らかになった。リリーの研究では脳内のタウ水準が低い、ないし全くない患者は除外されていた。
FDAは10日に専門家による諮問委員会を開催し、リリーが提出した裏付け証拠を協議、ドナネマブの効果がそのリスクを上回るかどうかを話し合う。ドナネマブは承認されれば、米バイオジェンとエーザイが共同開発しFDAが承認した「レケンビ」と競合する。
原題:FDA Staff Proposes Narrow Approval for Lilly’s Alzheimer’s Drug(抜粋)
--取材協力:Madison Muller.
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Damian Garde