難病ALS治療薬の承認了承 特定の遺伝子変異が対象
厚生労働省の専門部会は2日、米製薬企業バイオジェンが開発した難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」治療薬「トフェルセン」について、製造販売を承認することを了承した。SOD1と呼ばれる遺伝子に変異がある患者が対象で、全体の約2%が該当する。 ALSは神経に障害が起き、筋肉がやせて徐々に体が動かせなくなる病気。国内の推定患者数は1万人以上とされる。原因は解明されておらず、根本治療法はない。 トフェルセンにはSOD1遺伝子が神経に有害なタンパク質を作るのを防ぎ、症状の進行を抑制する効果が期待されている。米食品医薬品局は23年4月に迅速承認した。日本ALS協会が早期の実用化を求めている。