トランプ政権の「円高要求」を口実に利上げか 2025年、日銀の金融政策 そのとき景気回復していなければ暗転も
トランプ政権は、各国への関税攻勢の後には、おそらく為替で日本にも円安是正要求を突きつけてくるだろう。関税攻勢は短期的にはドル高要因であるからだ。
となると、25年前半には、為替は若干円安に振れ、後半に円高圧力が強まる可能性がある。
日銀としては、利上げを25年中に2回やりたいが、外圧を使って行うのが無難と考えているのではないか。となると、25年後半、日銀がFRBの後に政策決定会合を開くタイミングが狙い目だ。トランプ政権が為替に言及する段階で自己実現的に自ずとマーケットは円高方向に振れる可能性もあるが、利上げも行うのではないだろうか。
年後半に日銀はトランプ政権を口実に金融政策を実施する可能性が高い。そのときに景気が回復していればいいが、そうでないと元の木阿弥になる。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)