「中絶も進められた」難病を抱える5歳の息子を支える母親 「生きたいだけ、生きたらいい」その思いに迫る
ただ、知らないだけ
みきこさんがたけちゃんとの日常をSNSで発信するようになったきっかけは、小学校教員としてたくさんの子どもたちと接してきていたのに、社会に出られない子どもたちと初めて出会ったことだったといいます。みきこさんは、この事実に衝撃を受けました。 また、障がい児は医療現場では手厚いフォローがあるのに、地域で暮らすにはあまりにも大変で苦しいと感じたことが挙げられました。かつての自分と同じように『ただ、知らないだけ』という人が多いことに気がついたみきこさん。 『いろんな子どもと家族がたくましく生きていることを知ってもらいたい』『どんな子もどんな人も、地域で心地よく過ごせるようにしていきたい』このような思いを知ってもらうため、みきこさんはSNSで発信しています。 発信に対する反響として「元気をもらえます。諦めずに頑張ろうと思った」「希望です。たけちゃんの笑顔が大好きです」「ありがとう、頑張って」というメッセージが多く寄せられます。育児や障がいとまったく関係のなかった人からのメッセージもあり、これこそ知ってもらうための一歩だと嬉しく思っているみきこさん。 みきこさんは今後の目標について語ってくれました。 「変わりなく、日々の生活のこと、どんなことで困ってどんなことが嬉しいか、見てくれる人と共有できるような発信をし続けていきたいです。その方々が、身近に同じような親子を見かけたときに優しい声かけをしてもらえたら嬉しく思います」 長年教員として働いていたからこそ、子どもたちに優しいみきこさん。みきこさんの思いが1人でも多くの人に届くことを祈っています。 【参考文献】 CHARGE症候群の理解と将来に向けて
ほ・とせなNEWS編集部