離脱者ゼロのチームはどこか? プロ野球・キャンプ故障者情報
キャンプインから一週間が過ぎ、各チームのキャンプは第2クールに入った。シーズンを乗り切る体力づくり、技術の向上、連係プレーの強化などさまざまな目的を持つキャンプだが、最も重要なポイントは「ケガ人が出ないこと」ではないだろうか。今回は12球団の「健康度」をみていくことで、シーズンに向けよい準備ができているチームはどこなのかを探ってみたい。
まずはパ・リーグからみていきたい。表1はパ・リーグ6チームの自主トレ、キャンプ中の故障情報をまとめたもの、表2は昨シーズン中からオフにかけて手術を受けた選手、昨年から故障を抱えている選手の一覧だ。
日本ハム:離脱者なしで第1クールを終えた。ただルーキーの有原と正捕手の大野は昨年から右ひじを痛めておりキャンプは二軍スタート、大野の控えとして活躍した市川も腰の手術を受けたため二軍で調整を行っている。今後はキャッチャー2人の仕上がり具合がポイントとなりそうだ。 ソフトバンク:こちらもここまで離脱者は出ていないが、レギュラーの長谷川、中村晃がそれぞれオフに手術を受けている。中村晃はすでに一軍に合流しているが、長谷川はまだ二軍での調整中だ。投手陣では手術明けの柳瀬、寺原と右肩の違和感が続く千賀がキャンプを二軍でスタートさせている。 西武:初日から3日連続で故障者が発生した。とくに初日に背中痛を発症した岸の状態が気にかかるが、今のところ重症ではないようで、5日の休日にはオフ返上でランニングや体幹トレ―ニングを行っている。オフに肩やひじのクリーニング手術を受けた浅村、中村、秋山の3人は一軍スタートとなったが、昨年7月に股関節の違和感を発生させた十亀は、まだ二軍で調整中。投手陣の層に不安があるチームだけに回復具合が心配される。 ロッテ:2日に細谷が右肩痛に見舞われ、二軍調整となった。また4日にはハフマンが太ももの張りで練習を早退している。こちらは軽傷のようだが、全力プレーが持ち味の選手だけに下半身の不安は気になるところ。度重なる故障に悩まされている内、荻野貴はリハビリ中だがそのほかの主力に故障者は出ていない。 オリックス:主力2人が順調さを欠いている。T-岡田は自主トレ中に発生した右肩の違和感でまだ屋外でのバッティングを開始していない。比嘉も右肩に違和感があり、2日の時点では一部別メニュー調整となっていた。62登板とフル回転した昨シーズンの疲労が原因となっている可能性もあるだけに、今後の状態が非常に気がかりだ。11月に右ひじの手術を行った金子は一軍でキャンプをスタートさせた。まだブルペンには入っていないものの、40メートルの距離でキャッチボールを行うなど順調に回復している。 楽天:ショートのレギュラー定着が期待されていた西田が、自打球で左足の甲を骨折してしまった。全治には6~8週間かかるとみられている。調整の大幅な遅れは避けられず開幕に間に合うかも微妙なところ。レギュラー最有力候補が不在となったショート争いは、6日の紅白戦で先発した後藤、ウィーラーが中心になりそうだ。そのほか主力選手では中継ぎエースの福山が手術明けということで二軍からのスタートとなっている。