離脱者ゼロのチームはどこか? プロ野球・キャンプ故障者情報
次にセ・リーグの状況(表3、表4)をみてみたい。 DeNA:第2クールに入って白崎が左ふくらはぎを負傷、二軍に降格となった。ただ故障者は少なく、左肩に違和感をかかえる大原が二軍調整中なのが目立つ程度。「健康度」は12球団一といえそうだ。 ヤクルト:新人の風張が自主トレ中に右足に張り、中元がインフルエンザを発症させたものの全体的には順調なキャンプを過ごしている。ただ最大の不安材料はバレンティン。オフにアキレス腱の手術を受け来日は3月となる予定だが、1日も早く元気な姿を確認したいところだろう。昨年3度目のトミージョン手術を受けた館山は復帰に向けて慎重に調整を行っている。 巨人:自主トレ中に腰痛に見舞われた坂本は6日に全体練習に合流、そのほかに離脱した選手もおらず各選手が順調にキャンプを過ごしている。二軍で調整中なのは長野、アンダーソン、矢野の3人。膝と肘にメスを入れ開幕に間に合うかが懸念されていた長野は、予定より早くキャッチボールとティーバッティングを再開、全力でダッシュも行うなど順調に回復している模様だ。
阪神:故障ではないが来日前にパスポートの盗難に遭ったゴメスは、キャンプへの合流が一週間遅れた。また鶴岡、マートンもふくらはぎや太ももを痛めており主力が順調さを欠いている。そんな中、右ひじのクリーニング手術を受けた西岡は一軍キャンプに参加、3月に強化試合を行う侍ジャパンのメンバー入りにも意欲を見せるなど体調に不安はなさそうだ。 中日:2年前のキャンプではインフルエンザの大流行に悩まされたが、今年も30日に濱田がノロウイルスに罹患、31日には武藤がインフルエンザを発症するなどいきなりのトラブルに襲われた。幸いにもその後は新たな感染者が出ておらず終息に向かっているようだ。残る心配は昨年続出した故障者の回復ぶり。岩瀬はキャンプ初日のブルペン入りを回避とまだ状態が不透明だが、吉見は初日から50球を投げ込み復活に向けて好スタートを切った。 広島:外国人選手が順調さを欠いている。セットアッパーとして期待された新外国人のザガースキーは4日の練習中に右足首を捻挫し全治3週間、新守護神候補のヒースも5日にインフルエンザを発症した。課題のリリーフ陣の調整が遅れるのは大きな不安材料になる。5日に肩の張りでブルペン入りを回避した大瀬良は7日にフリーバッティングに登板しており、調整の遅れはなさそうだ。 ここまで12球団の状況を見てきたが、最も順調にきているのはDeNAだろう。またロッテもレギュラークラスの選手に故障者は出ておらず今のところ不安はない。逆に阪神、広島、西武はキャンプでの離脱者が相次いでおり、負の連鎖が起こらないよう注意が必要だ。とくに西武は離脱者に加え浅村、中村、秋山の主力3選手が手術明けと、不安材料は多い。同じくリハビリ中の主力が多いのが巨人、中日、ソフトバンク。今のところ順調に回復している選手が多そうではあるが、今後も各選手の状態には注意が必要だろう。 (株)日刊編集センター